【ワシントン時事】バイデン米大統領が21日発表した書簡の全文は次の通り。
 米国民の皆さん。
 この3年半の間、われわれは国家として大きな前進を遂げた。
 今日、米国は世界最大の経済大国だ。われわれは歴史的な投資で国家を再建し、高齢者向け薬価を引き下げ、割安な医療を記録的な数の米国民に広げた。有害物質にさらされた多くの退役軍人に不可欠な医療を提供した。過去30年間で初めて銃規制に関する法律を成立させた。最高裁判事に初めてアフリカ系米国人の女性を任命した。世界史上最大規模の気候変動対策法を可決した。米国が今ほど世界を主導する立場にいたことはない。
 私はこのどれもが米国民抜きでは成し得なかったことを知っている。われわれは力を合わせ、100年に1度のパンデミック(新型コロナの世界的大流行)と、大恐慌以来の経済危機を克服した。民主主義を守り、維持した。世界中で同盟関係を活性化し、強化した。
 あなた方の大統領を務められたことは、私の人生で最高の栄誉だ。再選を目指す考えだったが、私が身を引き、大統領としての残り任期の職務を全うすることがわが党と国家にとって最善だと信じる。
 私は今週、国民に向けて決断の詳細を話す。
 今は私の再選のために尽力してくれた方々に深く感謝する。この仕事の全てで素晴らしいパートナーとなってくれたハリス副大統領に感謝する。私に信任と信頼を寄せてくれた米国民に心からのお礼を申し上げる。
 私はきょうも、いつものように信じている。われわれが力を合わせれば、米国に不可能はないと。われわれはただ、アメリカ合衆国であることを忘れてはならない。 
〔写真説明〕バイデン米大統領(左)とハリス副大統領=4日、ワシントン(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)