【ワシントン時事】国際通貨基金(IMF)は18日公表した対米経済審査で、先行きのリスク要因として11月の米大統領選を受けた「2025年以降の経済政策を巡る大きな不透明感」を挙げた。結果次第では、財政、金融・環境規制、移民や貿易など幅広い分野で政策変更が行われる可能性に警戒感を示した。
 IMFは「政策の組み合わせによっては、米国の成長やインフレ、金利、債務動向に大きく影響する」と指摘。国境を越えて「さまざまな波及効果をもたらす」との見方を示した。
 特にコロナ禍後も拡大を続ける債務水準について、「米国および世界経済へのリスク増大を示している」と警告。大部分が医療費や社会保障費の拡大による慢性的な財政赤字は「緊急に」是正される必要があるとしたものの、財政健全化は「社会的な支持」に乏しく、難しいとも分析した。 
〔写真説明〕バイデン米大統領(写真左)とトランプ前大統領(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)