2024/07/11
防災・危機管理ニュース
ガス警報器の点検を装って高齢者宅を訪れ、現金10万円を盗んだとして、警視庁は10日までに、窃盗容疑で、電気工事業横山博貴容疑者(31)=東京都練馬区中村北=ら男3人を逮捕した。同容疑者は「約50件やった」と供述している。
ガス機器の点検を巡っては窃盗のほか、「給湯器の交換が必要」と高額な代金を請求される被害も相次ぐ。警視庁や消費者庁が注意を呼び掛けている。
警視庁捜査3課によると、3人は昨年12月、ガス点検業者を装って足立区の1人暮らしの女性(86)宅を訪問。1人が女性に話し掛けて気を引く間に、横山容疑者らが寝室の押し入れから現金10万円を盗んだ疑いが持たれている。
点検に関する書類を渡されなかったことを不審に思った女性が110番し、被害が発覚した。
調べに対し、横山容疑者は「片っ端からインターホンを鳴らし、高齢者を狙った」と供述。同様の被害は昨年11月~今年5月、都内や埼玉県内で約30件(総額約740万円相当)確認されており、同課は3人が関与したとみている。
消費者庁には2023年度、「交換の契約をしたが高額だった」などと給湯器の点検に関する相談が1988件(前年度比3.5倍)寄せられた。7割が70歳以上の高齢者からだった。
相談件数は今年4~6月も684件(前年同期比3.6倍)と急増。同庁担当者は「屋根工事の点検商法の摘発が相次いだことで、給湯器にシフトしているのではないか」と分析する。
東京ガスの場合、訪問予定日は事前に通知する上、作業員は胸元に社名ロゴの入った制服を着用し、身分証や名刺も携帯している。警視庁などは「正規業者は突然訪問しない。無料と言われても安易に部屋に入れず、インターホン越しにきっぱり断って」と呼び掛けている。
(ニュース提供元:時事通信社)
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/11/26
-
-
なぜ製品・サービスの根幹に関わる不正が相次ぐのか?
企業不正が後を絶たない。特に自動車業界が目立つ。燃費や排ガス検査に関連する不正は、2016年以降だけでも三菱自動車とスズキ、SUBARU、日産、マツダで発覚。2023年のダイハツに続き、今年の6月からのトヨタ、マツダ、ホンダ、スズキの認証不正が明らかになった。なぜ、企業は不正を犯すのか。経営学が専門の立命館大学准教授の中原翔氏に聞いた。
2024/11/20
-
-
ランサム攻撃訓練の高度化でBCPを磨き上げる
大手生命保険会社の明治安田生命保険は、全社的サイバー訓練を強化・定期実施しています。ランサムウェア攻撃で引き起こされるシチュエーションを想定して課題を洗い出し、継続的な改善を行ってセキュリティー対策とBCPをブラッシュアップ。システムとネットワークが止まっても重要業務を継続できる態勢と仕組みの構築を目指します。
2024/11/17
-
-
セキュリティーを労働安全のごとく組織に根付かせる
エネルギープラント建設の日揮グループは、サイバーセキュリティーを組織文化に根付かせようと取り組んでいます。持ち株会社の日揮ホールディングスがITの運用ルールやセキュリティー活動を統括し、グループ全体にガバナンスを効かせる体制。守るべき情報と共有すべき情報が重なる建設業の特性を念頭に置き、人の意識に焦点をあてた対策を推し進めます。
2024/11/08
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2024/11/05
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方