「県民に多大な心配を与え、県警の責任者として改めておわびを申し上げます」。鹿児島県警の前生活安全部長が起訴された21日、県警の野川明輝本部長は定例記者会見で謝罪した。一方、自らが県警の不祥事を隠蔽(いんぺい)したとする前生安部長の主張については「指示した事実はない」と改めて否定した。
 野川本部長は午後3時ごろ、黒スーツに赤いネクタイ姿で登壇。冒頭、前生安部長本田尚志容疑者(60)の起訴について「おわび申し上げる」と頭を下げた。
 報道陣からは、不祥事を巡る初期対応などについて、厳しい質問が集中。前生安部長が法廷で隠蔽を主張した際、否定も肯定もしなかったことについては「自分自身を疑うことも含め、公平中正な捜査を指揮しなければいけない思いがあった」と釈明した。
 自らの訓戒処分については「厳粛に受け止めて再発防止に全力を尽くす」と述べた。
 約1時間半に及ぶ会見後、改めて記者約20人からの質問に対応。本部長としてのリーダーシップを問う声もあったが、表情を崩すことなく、終始冷静な面持ちだった。 
〔写真説明〕記者会見で質問に答える鹿児島県警の野川明輝本部長=21日午後、鹿児島市

(ニュース提供元:時事通信社)