2024/06/15
防災・危機管理ニュース
【ワシントン時事】米連邦最高裁は14日、銃に取り付けて連射可能にする改造装置「バンプストック」の規制を無効にする判決を言い渡した。規制は2017年にラスベガスで起きた米史上最悪の銃乱射事件を受けて導入された。「右傾化」が指摘される最高裁は、銃規制強化に逆行する判断を相次いで下している。
事件では、容疑者がバンプストックを装着した銃で、高層ビルからコンサート会場に向かって乱射し、60人が死亡した。当時のトランプ政権は、バンプストックを付けた銃は一般流通が禁じられた軍用のマシンガンに相当するとして、政令で禁止。バイデン政権も引き継いでいた。
これに対し、銃ロビー団体の支援を受けたテキサス州の銃販売業者が、政府の権限逸脱を指摘し提訴。最高裁は「バンプストックを付けた銃はマシンガンには当たらない」と結論付けた。判事9人のうち、保守系6人が規制緩和に賛成、リベラル系3人が反対した。
銃規制強化を訴えるバイデン大統領は、声明で「判決は重要な規制を破壊する」と批判。規制に消極的な共和党を念頭に、議会にバンプストックの禁止法案を可決するよう求めた。
(ニュース提供元:時事通信社)
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