2024/05/05
防災・危機管理ニュース
【ニューデリー時事】インド総選挙(6月4日開票)で優勢が伝えられる与党インド人民党(BJP)で外交政策を統括するビジェイ・チョウタイワレ外務部長が、4日までにインタビューに応じた。チョウタイワレ氏は、11月の米大統領選でバイデン大統領、トランプ前大統領のどちらが勝利しても、モディ政権継続なら米印関係は「より強固になる」と述べた。主なやりとりは次の通り。
―2期目を終えようとしているモディ政権の外交の評価は。
新型コロナウイルス禍で貧しい国々にワクチンを供給し、インドのイメージを高めた。紛争にはバランスの良い対応を取った。モディ首相はロシアのプーチン大統領に「今は戦争の時代ではない」と伝える一方、ウクライナに何度も人道支援を送った。
モディ氏は細かい部分にも気を配る。ウクライナ戦争発生時、現地のNGOなどと協力して同国に取り残されたインド人学生たちに暖かい服や食料を手配するようにという電話が、モディ氏から私に深夜にあった。
―米国で第2次トランプ政権が誕生した場合、同国との関係は。
印米関係は多元的で、互いに協力し合っている。米議会で親インドの立場の議員は100人以上いて、(民主、共和)いずれの党にも属している。米大企業の最高経営責任者(CEO)の多くはインド出身だ。大統領選で誰が勝っても関係はより強固になると確信している。
―総選挙で勝利したら、国境地帯で衝突を繰り返している中国との関係改善に乗り出すか。
印中の国境問題は何十年も続いている。われわれは、両軍の部隊が今どこにいようとも衝突前の配置に戻るべきだという立場だ。これができれば関係改善の余地はあるが、難しい。
―日本との関係は。
安倍晋三氏の首相在任中、印日関係は新たな高みに達した。モディ政権3期目は、安全保障面だけでなく貿易や投資などさまざまな面でさらに関係が強化されるはずだ。
―モディ政権下でヒンズー至上主義の高まりを警戒する声もある。
インドやモディ氏のイメージを悪化させたい一部の欧米の利益団体やメディアの思惑によるものだ。多数派のヒンズー教徒の利益だけを追求しているといった批判は完全に誤りだ。
〔写真説明〕インタビューに応じる与党インド人民党(BJP)のビジェイ・チョウタイワレ外務部長=4月25日、ニューデリー
(ニュース提供元:時事通信社)
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/01/07
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/01/05
-
-
-
-
-
能登の二重被災が語る日本の災害脆弱性
2024 年、能登半島は二つの大きな災害に見舞われました。この多重被災から見えてくる脆弱性は、国全体の問題が能登という地域で集約的に顕在化したもの。能登の姿は明日の日本の姿にほかなりません。近い将来必ず起きる大規模災害への教訓として、能登で何が起きたのかを、金沢大学准教授の青木賢人氏に聞きました。
2024/12/22
-
製品供給は継続もたった1つの部品が再開を左右危機に備えたリソースの見直し
2022年3月、素材メーカーのADEKAの福島・相馬工場が震度6強の福島県沖地震で製品の生産が停止した。2009年からBCMに取り組んできた同工場にとって、東日本大震災以来の被害。復旧までの期間を左右したのは、たった1つの部品だ。BCPによる備えで製品の供給は滞りなく続けられたが、新たな課題も明らかになった。
2024/12/20
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方