アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』
大阪北部地震では、エレベーターの閉じ込めが339件(国土交通省 調査6月20日時点)発生しています。そのうち大阪交野市では小・中学生が45分間閉じ込められています。45分間、不安だったことでしょう。
そして、この339件は東日本大震災の210件を上回っています。都市部はエレベーターの数が多いこともありますが、今回は多くが旧システムのもので閉じ込めが発生したと分析されています。どういうことでしょうか?
2009年に「地震時管制運転装置」の導入が建築基準法施行令で義務付けられました。導入後のエレベーターは地震感知計が揺れを関知すると最寄り階に停止し、ドアが開き脱出できるようになっています。
最寄りのエレベーターにこの装置がついているかご確認ください。
Pはセンサー付地震時管制運転/FUJITEC Channel (出典:Youtube )
「地震時管制運転装置」がついていない旧式のものは閉じ込められる可能性が高いです。ただ、「地震時管制運転装置」がついていても上記マークが必ずついているわけではありません。マークは任意です。
で、どれくらい旧式のものがあるかは、把握されていないということです。ちょっと怖いですね。
「日本エレベーター協会によりますと、去年3月の時点で全国に73万台余りのエレベーターがありますが、このうち自動停止機能が備えられていないものがどれくらいあるのかは、協会や国も把握していないということです」
(出典:NHK/首都圏ニュース)
ただ、地震の規模が大きくなると「地震時管制運転装置」とは別の安全装置が働くことがあります。そうなると安全装置が優先され、エレベーターが緊急停止し、「地震時管制運転装置」がついていても閉じ込められることがあります。
以下は首都直下地震の場合のエレベーター閉じ込め想定件数です。
南海トラフ地震での閉じ込め想定はこちらを。
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方