2022/08/23
事例から学ぶ
![](https://risk.ismcdn.jp/mwimgs/1/4/670m/img_1439a550c4e16c3a3a0699ec94e682646016605.png)
新型コロナウイルスは、労働集約型で多くの人々が工場に出入りする製造業へも甚大な影響を与えた。感染力の強いオミクロン株が猛威を振るっていた2月下旬時点、生産への影響を極力防いでいた企業の一つが、自動車部品「ボールジョイント」の製造で国内トップシェアを誇るソミック石川(静岡県浜松市、石川雅洋社長)だ。同社の取り組みを取材した。
記事中の写真・資料提供:ソミック石川
ソミック石川
静岡県浜松市
※本記事は月刊BCPリーダーズvol.24(2022年3月号)に掲載したものです。
❶行動履歴の見える化で徹底した濃厚接触者管理
・従業員の行動履歴を見える化し、会社が自ら濃厚接触者を特定。先手の対策につなげて感染拡大を防止する
❷感染リスクの見える化で予防行動の徹底を促す
・密集度や密接度、室内の換気量などによって感染リスクを見える化。従業員の主体的な予防行動を促す
❸あらゆる手法・機会で注意喚起
・独自のグッズ、ポスター、定期開催のワークショップなど、あらゆる手法・機会を通じて注意喚起。感染対策の重要性を従業員に伝える
自動車部品のボールジョイントとはハンドルとタイヤをつなげる部品で、ハンドルの操作性と走行の安定性を左右する。ソミック石川は静岡県浜松市と磐田市に6カ所、アメリカ、フランスなど海外6カ国に10カ所の工場を構え、約1800人の従業員が働く。
同社ではオミクロン株により1月半ばから感染者が発生し、第6波だけで国内37人を数えた(2月21日現在)。それでも、これまでの感染対策が功を奏し、社内での感染拡大は認められていないという。
同社安全管理部部長の大石淳氏は「第6波はお子さんから感染する家庭内感染が多く、残念だがこれはどうにもならない。しかし会社でのクラスター発生を抑えることで生産への影響を防いでいる。コロナ対策は事業継続の一貫。公衆衛生と事業活動の両立を目指してきた」と話す。
事例から学ぶの他の記事
おすすめ記事
-
阪神・淡路大震災30年 いま問われるもの
日本社会に大きな衝撃を与えた阪神・淡路大震災から30年。あらゆる分野が反省を強いられ、安全を目指してさまざまな改善が行われてきました。しかし、日本社会にはいま再び災害脆弱性が突き付けられています。この30年で何が変わったのか、残された課題は何か。神戸大学名誉教授・兵庫県立大学名誉教授の室﨑益輝氏に聞きました。
2025/02/06
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/02/05
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/02/04
-
-
-
-
-
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方