2018/04/17
防災・危機管理ニュース

東京都は16日、水防協議会を開催。東京都水防計画の改訂について承認した。防災情報の提供として23区の3分の1にあたる約212km2が最悪浸水するという3月30日に都が発表した高潮浸水想定区域図が盛り込まれた。
高潮浸水想定区域図は1934年の室戸台風級の中心気圧910hPa(へクトパスカル)という、これまで日本に来た最悪の台風襲来を想定。浸水は千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、台東区、墨田区、江東区、品川区、目黒区、大田区、北区、荒川区、板橋区、足立区、葛飾区、江戸川区の17区にも及ぶ。今後、都の浸水区域図に基づき、高潮特別警戒水位の設定を検討。水位周知海岸および浸水想定区域の指定を行う。
また防災情報の提供では神田川、善福寺川、妙正寺川の浸水想定区域図の更新も行われた。想定降雨を最大規模に引き上げたことから、総雨量は従来の589mmから690mmに、時間最大雨量は114mmから153mmにそれぞれ変更した。洪水予報と水位周知の関係区市の変更はない。今後も順次、都内全ての洪水予報河川、水位周知河川を対象に浸水想定区域図を改定して公表していく方針。
2017年に改正された水防法への対応として、大規模氾濫減災協議会制度の創設が盛り込まれたことから、都が同年12月に「東京都管理河川の氾濫に関する減災協議会」を設置したことも都水防計画で紹介。同減災協議会では都管理河川の水害への取り組み方針を策定。島しょ部以外の区市町村長や都の関係各局以外に、国土交通省など国の関係機関も構成員となっている。6月に同減災協議会の会合を開催する予定。
都では高潮浸水想定区域図を活用した高潮特別警戒水位の設定などについて、建設局、港湾局、総務局、下水道局といった関係各局を交えた委員会で協議し、避難計画にも生かしていく予定。
長谷川明副知事は高潮浸水想定区域図の策定以外に、時間100mmの局地的かつ短時間の集中豪雨にも効果を発揮する「環状七号線地下広域調節池」をはじめ、新たな方針に対応する7つの調節池などの整備を本格化させていることを紹介。「ハード・ソフト両面から対策を推進し、全力で災害対策に取り組む」と説明した。
■ニュースリリースはこちら
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/04/16/15.html
■関連記事「東京23区の3分の1が最悪浸水も」
http://www.risktaisaku.com/articles/-/5571
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/04/01
-
-
-
-
-
全社員が「リスクオーナー」リーダーに実践教育
エイブルホールディングス(東京都港区、平田竜史代表取締役社長)は、組織的なリスクマネジメント文化を育むために、土台となる組織風土の構築を進める。全役職員をリスクオーナーに位置づけてリスクマネジメントの自覚を高め、多彩な研修で役職に合致したレベルアップを目指す。
2025/03/18
-
ソリューションを提示しても経営には響かない
企業を取り巻くデジタルリスクはますます多様化。サイバー攻撃や内部からの情報漏えいのような従来型リスクが進展の様相を見せる一方で、生成 AI のような最新テクノロジーの登場や、国際政治の再編による世界的なパワーバランスの変動への対応が求められている。2025 年のデジタルリスク管理における重要ポイントはどこか。ガートナージャパンでセキュリティーとプライバシー領域の調査、分析を担当する礒田優一氏に聞いた。
2025/03/17
-
-
-
なぜ下請法の勧告が急増しているのか?公取委が注視する金型の無料保管と下請代金の減額
2024年度は下請法の勧告件数が17件と、直近10年で最多を昨年に続き更新している。急増しているのが金型の保管に関する勧告だ。大手ポンプメーカーの荏原製作所、自動車メーカーのトヨタや日産の子会社などへの勧告が相次いだ。また、家電量販店のビックカメラは支払代金の不当な減額で、出版ではKADOKAWAが買いたたきで勧告を受けた。なぜ、下請法による勧告が増えているのか。独占禁止法と下請法に詳しい日比谷総合法律事務所の多田敏明弁護士に聞いた。
2025/03/14
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方