2018/02/14
防災・危機管理ニュース
東京都は13日、「東京DMAT運営協議会」の今年度第2回会合を開催した。119番通報の際に必要があれば東京DMAT(災害派遣医療チーム)を直ちに派遣する「早期運用」と呼ばれる派遣を4月1日から本格運用することを承認した。
都では2017年4月から、119番通報を受けた際に「脱出不能」「高エネルギー」「全身または体幹部の挟まれまたは下敷き」の3つのキーワードがそろえば、早期運用する試行を行っていた。
今年度の4~12月の東京DMAT出場要請件数は115件でそのうち早期運用事案は86件。実際に出場したのはそれぞれ112件、84件。実際に現場到着したのは46件、32件で、医療処置まで行ったのは29件、18件となっている。出場要請件数を通年換算すると153件で、前年度比183.3%増のペース。医療処置は通年換算では143.7%増の39件となる。
要請区分については、救急隊か指揮本部が現場を見て東京DMATの出場要請を行う現場判断が2014~16年度は90%、指令室判断は10%にとどまっていたが、今年度は指令室判断が75%、現場判断が25%と逆転。早期運用により連絡があってから出場までの時間は前年度の指令室判断で出場した平均が26分15秒だったが、今年度の早期運用該当事案は18 分17秒と7分58秒の短縮となっている。
出場時間が短縮し、医療処置件数も大幅に増加。現状の要請件数であれば現体制で対応可能との病院のヒアリング結果も出たことから、都では4月1日から早期運用を本格開始する方針を固め、委員も了承した。
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
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