寒冷地でも低価格水位計の実証実験を行う(写真は横浜市の鳥山川で9月7日撮影)

国土交通省は15日、寒冷地仕様の低コスト水位計の実証実験に参加する企業の募集について発表した。数十万円台以下に価格を抑えた水位計の実証実験を山形県高畠町の最上川水系和田川の津久茂橋付近で実験する。応募期間は29日まで。

水位計はオーダーメイドであったり、専用回線を敷設する必要があったりなど、設置に数千万円のコストがかかることが多い。このため都道府県や市町村が管理する中小河川での導入が進んでいない。国交省では検討会で低価格水位計の基準作りを進めているほか、横浜市の鶴見川水系鳥山川で100万円以下の水位計の実験を行い、多数地点での水位計導入を目指している。

今回の和田川での実験では寒冷地仕様として常設タイプで-30~50℃、取り外しタイプで-10~50℃と低温にも耐えうる設計とする必要がある。価格は100ロット以上生産で数万~数十万円程度。5年間以上電池交換やメンテナンス不要なども条件。29日まで募集を受け付け、12月上旬までに参加企業を決定。常設タイプは12月から2018年1月中旬までに、取り外しタイプは同年2月中旬までに設置を完了する。

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http://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo03_hh_000931.html

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(了)

リスク対策.com:斯波 祐介