川は溺れる危険も

坂本昌彦先生からは感染症対策だけではなく、このようなコメントもいただきました。

「子どもは好奇心旺盛なので、普段見かけないものを見つけると喜んで近づこうとします。被災した工場から流出した製品や器具の一部は子どもにとって宝の山です。しかしこれらに触れることで有害物質に曝露(ばくろ)されたりけがをするリスクがあります。また川は溺水のリスクが海より高いです。清掃活動に集中している大人は、子どもの行動を十分に管理できない可能性があり、ライフジャケットなど十分な準備がなされていなければ川に近づくべきではないでしょう」。

清掃活動中の子どもの溺水事故も7月に起こったばかりです。

■高知の川で3歳男児死亡=父親と清掃活動に(時事ドットコム)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019070700320&g=soc

川でのライフジャケット装着はずっとお伝えしてきていますが、ちゃんとした装備がなければ川で遊べないということも、子どもに伝えておくべき事だと思います。そして川の清掃時は、必ず子どもから目が離れるので、子どもを連れて行くべきではないという判断も必要です。

川の水難事故に、泳ぎのうまいへたは全く関係ない!? 
https://www.risktaisaku.com/articles/-/2821

坂本昌彦先生は他にも、子どもは静かに溺れるという事を毎年啓発していらっしゃいます。

溺水事故が多いこの時期、こちらもあわせてお読みくださいませ! 

そして水害時、子どもたちが清掃活動することについて、美談や感動よりもまず子どもの健康や安全を最優先にして、証拠に基づいた議論や報道が進むことを願っております。防災に関わる皆さまの身近な子どもたちを守っていただけますようお願いいたします。

(了)