立葵(タチアオイ)の花

下から順に咲く立葵(タチアオイ)の花が、上まで咲くとそろそろ梅雨明けと言われる首都圏周辺。ですが、雨も少なく、梅雨も遅かったので、すでに上まで咲いているところも見つけてしまいました!

梅雨がはじまったばかりだというのに!皆さんの近くの立葵はいかがでしょうか?まだまだ雨が少ない地域もあるでしょうが、今週も雨対策の話をしたいと思っています。

講演で、防災だけではなく、川遊びについても話をしています。

川遊びの注意点として真っ先にお伝えするのが、「膝より上に水が来たら流されるよ〜」という事です。シャワークライミングなどで流水圧の強い所に行くと、膝上の水位で、ロープが必要になってきます。膝上の水位で水圧を受けると、膝が自由に曲げられなくなります。すると、次の一歩が全く出せなくなり、ただ耐えるだけしかできなくなります。

そのまま少しでもバランスと崩すと、流されます。水圧から逃れるために、足を片足だけ水面から出すと、次の一歩をだせるのですが、その間、反対の一本の足でバランスを取らなければなりませんから、やはり流されやすい状態になります。

これは、洪水でも同じです。膝より深ければ流されます。だから、大人も子どもも歩いて逃げられるのは、膝より下の場合だけと覚えていてください。

たまに「50cm程度の深さで流される」と書いているものもありますが、それは大人の膝下の長さの基準です。身長90㎝のこどもが流されるのに、50㎝もいりません。こどもの膝下の高さは低いです。お子さんが歩いて逃げられる限界の高さを知ってください。そして、もちろん膝下であっても、水流が速ければ、転びやすくなり、転ぶと体ごともっていかれます。

そんなわけで、こどもも含め、背が低い、水圧に耐える力が弱い人であれば、早めに避難しないと危険だと知っておいてください。行政がだす避難勧告が遅かったとよく話題になりますが、自分で判断して早めに避難してもいいのです。雨は地震と違って予報がでますので。そして、膝上に水がきたら、もはや外には逃げられません。垂直避難(上に逃げる)しかできなくなります。

【垂直避難】
災害時に安全な場所と空間を確保するために上下垂直方向に避難すること。津波や洪水の際に家や避難施設の高所階に上がったり、地震や火災の際に高層ビルの上階から地表に下りたりすることなど。(出典:コトバンク)