東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドはこのほど、グループ全体の「カスタマーハラスメントに対する基本方針」を公表した。顧客の要求・言動が同社が定義するカスタマーハラスメントに該当すると判断した場合には、原則として、同社グループが提供する各種サービスまたは各施設の利用を断る。また、必要に応じて、警察への通報及び法的措置を含めた適切な措置を講じるとしている。

同社では、厚生労働省が発行している「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」に記載されている「顧客からのクレーム・言動のうち、当該クレーム・言動の要求内容の妥当性に照らして、当該要求を実現するための手段・態様が社会通念上不相当なものであって、当該手段・態様により従業員の就業環境が害されるもの」をカスタマーハラスメントと定義した。具体的な事例として、①要求の内容が妥当性を欠く場合(商品やサービスに瑕疵や過失が認められない場合、要求の内容が商品やサービスの内容とは関係がない場合等)、② 要求を実現するための手段・態様が社会通念上不相当なもの(身体的な攻撃や過度な要求など)③その他迷惑行為(インターネット、SNS上での誹謗中傷)などを挙げている。

その上で、同社では、カスタマーハラスメントから従業員を守るため、カスタマーハラスメント発生時に会社として適切な判断や対応ができる体制を構築するとともに、カスタマーハラスメントへの対応方法や手順等を定め、従業員に必要な教育を行い、対処法を習得するための施策を実施するとしている。また、カスタマーハラスメントを受けた従業員の心身両面のサポート・ケアに努めることも方針に盛り込んだ。