2014/12/05
防災・危機管理ニュース
KPMGコンサルティング株式会社は、事業継続マネジメント(BCM)に関する調査を、国内の上場企業および売上高500億円以上の未上場企業4874社に対して2014年8月から9月にかけて実施。このほど結果を発表した。有効回答数は313社。調査報告では一部の項目に対して米国のKPMG LLPが実施した「BCMに関する国際調査」との比較検討も行った。
調査結果では、97%の企業が事業継続計画(BCP)について「現在、あるいは将来的に必要であると認識している」と回答。77%の企業がBCPを策定済みであるとし、BCP策定中は20%だった。68%の企業がBCPに関する訓練を行っており、74%の企業が安否確認システムを導入していた。
今後の課題では、訓練の内容では安否確認と緊急対策本部の立ち上げが多く、実務に近い範囲での実施割合が低かったことや、委託先や取引先との連携が昨年に比べて進んでいないことが挙げられた。
海外との比較では、海外企業は74%以上の企業が専従の事業継続担当を配置しているのに対して、日本では23%にとどまっていた。また、日本における事業継続の専従担当者の経験年数は5年未満が63%を占めているのに対して、海外のBCM推進担当者は67%が5年以上経験していると回答したという。
調査結果は、2015年1月に発行予定。
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
なぜ製品・サービスの根幹に関わる不正が相次ぐのか?
企業不正が後を絶たない。特に自動車業界が目立つ。燃費や排ガス検査に関連する不正は、2016年以降だけでも三菱自動車とスズキ、SUBARU、日産、マツダで発覚。2023年のダイハツに続き、今年の6月からのトヨタ、マツダ、ホンダ、スズキの認証不正が明らかになった。なぜ、企業は不正を犯すのか。経営学が専門の立命館大学准教授の中原翔氏に聞いた。
2024/11/20
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/11/19
-
ランサム攻撃訓練の高度化でBCPを磨き上げる
大手生命保険会社の明治安田生命保険は、全社的サイバー訓練を強化・定期実施しています。ランサムウェア攻撃で引き起こされるシチュエーションを想定して課題を洗い出し、継続的な改善を行ってセキュリティー対策とBCPをブラッシュアップ。システムとネットワークが止まっても重要業務を継続できる態勢と仕組みの構築を目指します。
2024/11/17
-
-
セキュリティーを労働安全のごとく組織に根付かせる
エネルギープラント建設の日揮グループは、サイバーセキュリティーを組織文化に根付かせようと取り組んでいます。持ち株会社の日揮ホールディングスがITの運用ルールやセキュリティー活動を統括し、グループ全体にガバナンスを効かせる体制。守るべき情報と共有すべき情報が重なる建設業の特性を念頭に置き、人の意識に焦点をあてた対策を推し進めます。
2024/11/08
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2024/11/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方