2024/12/26
防災・危機管理ニュース
政府は26日、人工知能(AI)政策の方向性を議論する「AI戦略会議」(座長・松尾豊東大大学院教授)の会合を首相官邸で開き、下部組織に当たる有識者会議「AI制度研究会」の中間取りまとめを決定した。政府の司令塔機能強化や国家戦略の策定に加え、事業者への協力要請などに関しても、法整備の必要性を明記した。
会合で、石破茂首相は関連法案を早期に国会提出するよう指示。政府は中間取りまとめを踏まえ法整備の検討を本格化し、早ければ来年の通常国会に提出する。首相は全閣僚で構成する「AI戦略本部」の設置や、ガイドラインを整備する方針も表明した。
中間取りまとめは、イノベーション(技術革新)促進とリスク対応の両立や、国際協調の推進を、基本的な考え方として掲げた。
その上で、AIに関する「研究開発から活用までの一体的な施策を推進する政府の司令塔機能を強化すべきだ」と主張。国家戦略の策定も含む「法定化」を提起した。
AIの急速な進展を巡っては「さまざまなリスクが増大している」と指摘した。重大な問題が生じた場合、政府に原因究明や指導・助言などを要請。併せて、実効性を確保するため「国内外の事業者に情報提供の協力を求められるよう、法制度による対応が適当だ」と打ち出した。
一方、政府による過度な規制が技術革新を阻害する危険性にも言及。「法規制は事業者の自主的な対応が期待できないものに限定すべきだ」と強調した。
〔写真説明〕AI戦略会議で発言する石破茂首相(左から2人目)=26日午前、首相官邸
(ニュース提供元:時事通信社)

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