2024/12/20
防災・危機管理ニュース
【ワシントン時事】知日派で知られるキャンベル米国務副長官は19日、ワシントン市内で一部メディアと会見し、2021年に発足したバイデン政権のインド太平洋戦略を振り返って「4年前に比べ明らかに米国が優位になった域内環境が、トランプ次期政権に引き継がれる」と語った。対中政策に関しては「高いレベルの継続性と適切な変化を期待する」と述べた。
キャンベル氏は「バイデン政権の初期、コロナ禍の米国が衰退の道を進む一方で中国が急速に台頭し、地殻変動が起きそうだという感覚があった」と指摘。しかし、中国が周辺国とあつれきを強め、自身が尽力した日米韓やオーストラリア、フィリピンなどを交えたさまざまな協力の枠組みで包囲網を形成してきたことから「戦略的状況は米国にとって好ましい方向に変化した」と強調した。
トランプ氏陣営との協議を巡っては「中国が重要な存在になるという認識を共有している。(次期政権は)資源や技術、アフリカや中南米を舞台とする(中国との)競争に関心を寄せている」と説明した。また、中国に厳しいルビオ上院議員が国務長官に指名されたことは「良いニュースだ」と述べた。
日米関係については「日本に全幅の信頼を置いている。機微な軍事品の共同生産を含む関係の多様化を模索するなど、70年余り前に同盟が締結されて以来、最もダイナミックな展開を見せている」と評価。「この流れは両国の新政権下でも続くと思う」と楽観的な見方を示した。
〔写真説明〕19日、ワシントンで記者会見するキャンベル米国務副長官
(ニュース提供元:時事通信社)

- keyword
- 米国
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/03/11
-
-
DXを加速するには正しいブレーキが必要だ
2月1日~3月18日は「サイバーセキュリティ月間」。ここでは、企業に押し寄せているデジタルトランスフォーメーション(DX)の波から、セキュリティーのトレンドを考えます。DX 時代のセキュリティーには何が求められるのか、組織はどう対応していくべきか。マクニカ ネットワークスカンパニー バイスプレジデントの星野喬氏に聞きました。
2025/03/09
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/03/05
-
-
-
トヨタが変えた避難所の物資物流ラストワンマイルはこうして解消した!
能登半島地震では、発災直後から国のプッシュ型による物資支援が開始された。しかし、物資が届いても、その仕分け作業や避難所への発送作業で混乱が生じ、被災者に物資が届くまで時間を要した自治体もある。いわゆる「ラストワンマイル問題」である。こうした中、最大震度7を記録した志賀町では、トヨタ自動車の支援により、避難所への物資支援体制が一気に改善された。トヨタ自動車から現場に投入された人材はわずか5人。日頃から工場などで行っている生産活動の効率化の仕組みを取り入れたことで、物資で溢れかえっていた配送拠点が一変した。
2025/02/22
-
-
現場対応を起点に従業員の自主性促すBCP
神戸から京都まで、2府1県で主要都市を結ぶ路線バスを運行する阪急バス。阪神・淡路大震災では、兵庫県芦屋市にある芦屋浜営業所で液状化が発生し、建物や車両も被害を受けた。路面状況が悪化している中、迂回しながら神戸市と西宮市を結ぶ路線を6日後の23日から再開。鉄道網が寸断し、地上輸送を担える交通機関はバスだけだった。それから30年を経て、運転手が自立した対応ができるように努めている。
2025/02/20
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方