国連気候変動枠組み条約事務局は28日、各国が約束した2030年の温室効果ガスの排出削減目標が完全に達成されても、世界全体の排出量は19年比5.9%の削減にとどまるとする報告書を公表した。気候変動対策の国際枠組み「パリ協定」に基づき、産業革命前からの気温上昇を1.5度に抑える目標を実現するには、30年までに19年比43%の削減が必要とされる。しかし、現状では遠く及ばず、さらなる削減が必要であることを浮き彫りにした。
 パリ協定では、気候変動のリスクを軽減するため、「1.5度目標」を掲げる。協定に基づき、日本政府は温室ガス排出量を30年度に13年度比で46%削減し、50年までに実質ゼロとする目標を設定している。 

(ニュース提供元:時事通信社)