農林水産省は4日、コメ取引に関する定期的な意見交換会を開いた。2024年産米の生育状況や、足元の在庫、販売の見通しなどについて情報を共有。店頭でのコメの品薄が続く中、円滑な流通確保につなげる。
 意見交換会には、生産者や農協関係者、卸売業者や食品メーカー幹部らが参加。農水省は、全体として需給は逼迫(ひっぱく)していないことを説明した。
 コメの値上がりについては、生産者側から「経費などが上昇しているので値上げしないといけない。適正な価格により近くなっている」といった声が上がった。卸売業者からは「このまま高値で推移すると消費の減退に結び付く」といった意見も出た。
 コメの民間在庫量は今年6月末時点で156万トンと、比較可能な1999年以降で過去最低だった。8月には、南海トラフ地震の臨時情報などを受けてコメの買いだめも広がり、地域や店舗によって入手困難な状況となった。 
〔写真説明〕品薄感が出ているコメの取引状況に関する意見交換会=4日午前、農林水産省

(ニュース提供元:時事通信社)