【ニューデリー時事】AFP通信は5日、バングラデシュで7月以降起きた反政府デモの死者数が少なくとも計300人に達したと伝えた。4日にはデモ隊と治安部隊の衝突で1日としては最悪の90人超が死亡。デモ隊は抗議活動を継続する構えで、緊迫の度合いが高まっている。
 デモ隊は学生や野党支持者が主体。当初は公務員採用における優遇措置の撤廃を要求していたが、その後ハシナ首相や閣僚の辞任を求めるなどエスカレートした。ハシナ氏はデモ隊を「テロリスト」と表現。要求を受け入れない姿勢を示している。
 4日はデモ隊の一部が警察や与党の関連施設を襲撃。ハシナ氏の父で「建国の父」と呼ばれる故ラーマン初代大統領の肖像画も各地で破壊した。政府は治安維持のため、5日から3日間を休日にした。 
〔写真説明〕4日、ダッカで反政府デモの現場に出動したバングラデシュの治安部隊(EPA時事)

(ニュース提供元:時事通信社)