2021/07/15
事例から学ぶ
建設事業者は災害発生時に地域の応急復旧工事を担うため、他の職種とは異なった備えが要る。が、災害時には作業員や建設機械の確保が難しくなる可能性が高い。こうした現状を背景に、災害時に協力して復旧工事に取り組む企業間連携BCPの体制を構築しているのが、徳島、高知、岡山、和歌山の建設関係業者などで組織する「なでしこBC 連携」だ。女性が中心になって活動している点が特徴で、コロナ禍でもリモート現場パトロールを行うなどしてつながりを保ち続け、災害への備えを深めている。
なでしこBC連携
事務局:徳島県つるぎ町
❶災害時連携の視点から事務方の重要性を再発見
・災害時連携には平時からの企業間交流と相互理解が必須。そのために活躍できるのは、現場技術者より、社内にいる事務職の女性たち。
❷第三者的な視点が危険の芽をつぶし現場を改善
・現場に潜む危険の芽を摘むには、現場に「慣れていないこと」がむしろ強み。女性事務職による合同パトロールが現場改善にもつながる。
❸女性事務職のつながりが緊急時の情報収集・伝達力を高める
・緊急時の円滑な情報収集・伝達には、日頃のコミュニケーション、つながりがものをいう。有事の際に「地域を支える建設業」を支える女性職員たちという価値構造を構築。
https://www.risktaisaku.com/feature/bcp-lreaders
事例から学ぶの他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/12/24
-
-
-
能登の二重被災が語る日本の災害脆弱性
2024 年、能登半島は二つの大きな災害に見舞われました。この多重被災から見えてくる脆弱性は、国全体の問題が能登という地域で集約的に顕在化したもの。能登の姿は明日の日本の姿にほかなりません。近い将来必ず起きる大規模災害への教訓として、能登で何が起きたのかを、金沢大学准教授の青木賢人氏に聞きました。
2024/12/22
-
製品供給は継続もたった1つの部品が再開を左右危機に備えたリソースの見直し
2022年3月、素材メーカーのADEKAの福島・相馬工場が震度6強の福島県沖地震で製品の生産が停止した。2009年からBCMに取り組んできた同工場にとって、東日本大震災以来の被害。復旧までの期間を左右したのは、たった1つの部品だ。BCPによる備えで製品の供給は滞りなく続けられたが、新たな課題も明らかになった。
2024/12/20
-
企業には社会的不正を発生させる素地がある
2024年も残すところわずか10日。産業界に最大の衝撃を与えたのはトヨタの認証不正だろう。グループ会社のダイハツや日野自動車での不正発覚に続き、後を追うかたちとなった。明治大学商学部専任講師の會澤綾子氏によれば企業不正には3つの特徴があり、その一つである社会的不正が注目されているという。會澤氏に、なぜ企業不正は止まないのかを聞いた。
2024/12/20
-
-
-
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方