2021/04/02
ニュープロダクツ
一般財団法人移動無線センター(MRC)は、日本電気(NEC)、PSCPと連携し、LTE技術を用いた新たな業務用無線サービス「MCAアドバンス」を提供する。900メガヘルツの周波数帯を使い、従来からMRCが提供していたデジタルMCA無線の“災害に強い”という特長を引き継ぎながら、移動通信システム規格「3GPP」に準拠したLTE技術を採用することで、音声に加えてデータ通信も可能になったもの。
「MCAアドバンス」では、災害時や非常時において、回線が途絶えた場合も中継局を単独運用でき、公衆網が混雑しても影響を受けないため、安定した無線通信が可能。局舎も耐災性の高い設計を採用するほか、非常用発電機の整備により、停電が発生しても給油体制と併せて長期間にわたり電力供給できる。統制局も東西2か所に分け、各サーバー群やバックホール回線についても二重化することで通信を担保する。
また、同サービスでは、携帯性・操作性に優れたスマートフォン型無線機の操作により、地図上で端末の位置を確認できる「指令局」をはじめ、「チャット」「映像配信」など利便性の高いアプリケーションを利用できる。専用の携帯型無線機は、PSCPが京セラ、モトローラ・ソリューションズの2社と提携して提供するスマートフォン型のもので、防水・防塵性能を保有し、24時間以上の稼働が可能。「MCAアドバンス」と公衆網のMVNOのデュアルSIMも実装できる。
そのほか、同サービスは、専用周波数による閉域網であるため、秘匿性・セキュリティが確保できる。共同型の業務用無線として、これまで広域自営網で対応していた電力、ガス、道路、鉄道などのインフラ事業者の設備投資の低減にも繋がる。国・地方自治体の非常・防災用途、企業のBCP用途、医療機関、電力、ガス、鉄道など高信頼を期待される公共インフラ事業での利用を提案する。
防災・危機管理関連の新製品ニュースリリースは以下のメールアドレスにお送りください。risk-t@shinkenpress.co.jp
リスク対策.com 編集部
- keyword
- 業務用無線
ニュープロダクツの他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/12/24
-
-
-
能登の二重被災が語る日本の災害脆弱性
2024 年、能登半島は二つの大きな災害に見舞われました。この多重被災から見えてくる脆弱性は、国全体の問題が能登という地域で集約的に顕在化したもの。能登の姿は明日の日本の姿にほかなりません。近い将来必ず起きる大規模災害への教訓として、能登で何が起きたのかを、金沢大学准教授の青木賢人氏に聞きました。
2024/12/22
-
製品供給は継続もたった1つの部品が再開を左右危機に備えたリソースの見直し
2022年3月、素材メーカーのADEKAの福島・相馬工場が震度6強の福島県沖地震で製品の生産が停止した。2009年からBCMに取り組んできた同工場にとって、東日本大震災以来の被害。復旧までの期間を左右したのは、たった1つの部品だ。BCPによる備えで製品の供給は滞りなく続けられたが、新たな課題も明らかになった。
2024/12/20
-
企業には社会的不正を発生させる素地がある
2024年も残すところわずか10日。産業界に最大の衝撃を与えたのはトヨタの認証不正だろう。グループ会社のダイハツや日野自動車での不正発覚に続き、後を追うかたちとなった。明治大学商学部専任講師の會澤綾子氏によれば企業不正には3つの特徴があり、その一つである社会的不正が注目されているという。會澤氏に、なぜ企業不正は止まないのかを聞いた。
2024/12/20
-
-
-
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方