「子どもを事故から守るプロジェクト」より引用 (消費者庁)
http://www.caa.go.jp/kodomo/onepoint/pdf/newdetailadvice_1_2sai_6.pdf

子育ての現場では「風呂場に水をためてはいけない」と指導をされているというのに、防災の話題となると「風呂に水をためましょう」と言われても、「全然、今の子育てのこと、わかっていない!」と反発されてしまうという訳です。

それならば、水はためても、風呂場にカギをかければいいのでは?と思うかもしれません。しかし、ちいさな子の成長は早く、昨日まで出来なかったことが、急にできるようになることがあるのです。カギを今日、開けられるようになった、カギは上につけていたのに椅子に乗ることを覚えてしまったなど、カギをつけたからといって、安心できない理由があります。

水遊びが大好きで、すきあらばお風呂に行きたがるというお子さんもいますし、頭が重いので、風呂場に転落すると、少しの水位でも溺死しています。

この時期特有の、いつ発生してもおかしくない溺死の危険と、いつ起こるかわからない地震のための風呂水確保を比較すると、地震は明日起きるという可能性ももちろんあるのですが、風呂水をためないと判断するのはやむをえないかなと思います。

ですので、他の手段で水を確保する方法を一緖に考えるほうが争いにならず、喜ばれるのではないでしょうか。

お風呂にカビが生える!細菌も数千倍に!?

次に、風呂に水をためない理由は、「お風呂にカビが生える」です。

カビを防ぐためのお風呂掃除の方法として、お風呂場の水分をすべて拭き取るなど、水分を残さず、しっかり乾燥することが勧められています。つまり湯船にお湯は残さない事が前提です。風呂にふたをして、湯船にだけ水をためるという方法もありますが、ふた自体にカビがはえやすいため、カビを避ける方は、その方法も敬遠されます。

毎日しっかりお風呂掃除ができるとか、お風呂にカビがはえない特殊なお風呂やふたであるとか、カビ対策が可能な人は地震対策でお風呂に水をためられますが、風呂に水をためていても簡単で有効なカビ対策が出てこない限り、生活に取り入れてもらうのは難しい状況でもあります。

さらに、風呂水は、一晩置くと、細菌数が数千倍に増えるという問題があります。

もし、飲料水として考えるのであれば、性能のよい浄水器が必要になるということになります。