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日本の防災気象情報の充実度は世界の中で突出しています。各自治体という細かい区分ごとに警報や注意報が発表されるだけではなく、小河川までを対象として外水氾濫の可能性が予測され、さらには誰もがインターネット経由で観測雨量や河川の水位をリアルタイムで確認できる国は多くはありません。

「世界に誇る日本の防災気象情報」と言っても決して言い過ぎではないのですが、その一方で日本特有の問題もあります。今回の記事では俯瞰(ふかん)的な視点から、日本の防災気象情報が抱える「非公開性」と「間接性」という問題点について指摘したいと思います。

防災気象情報に潜む非公開性

一つ目の問題点は、社会の意思決定に広く役立つはずの情報が一般向けには非公開とされている点です。中小河川、大河川それぞれの外水氾濫に関する予測に関してこの傾向が見られます。