コンテナ規格は、幅2.4m✕長さ6.1m✕高さ2.6m(陰圧装置等装備)(写真:日本総合研究所)

一般財団法人日本総合研究所(会長:寺島実郎)は、トラックに積んで運ぶことができる「発熱検査センター」を開発。さいたま市の「さいたま岩槻病院」(さいたま市岩槻区)にこのほど設置した。

新型コロナの感染拡大により、発熱患者数の急増が懸念される中、医療機関側にとっては「感染防止のために動線を分けること」が最重要課題になっているが、病院内で動線を分けるためには準備にかなりの時間や人手がかかり、さらに、病室などが減ることによる病院経営への影響など、検査・診察は大きな負担が生じる。この対策として開発されたのが『発熱検査センター』。陰圧装置等を備えた高機能コンテナを「検採取コンテナ」 ・「患者待機コンテナ」として組み合わせることで医療機関敷地内(院外)に短時間(2時間程度)で設置し、翌日から運用できるシステム。発熱患者・医療従事者側ともに、安心して検体採取・感染判別・検査を行える画期的な検査体制を提供することが可能という。

発熱検査センターは、コンテナ(幅2.4メートル、長さ6.1メートル、高さ2.6メートル)2個が1組となっている。空気が外に漏れないように気圧を低くした陰圧装置を備えており、それぞれを検体採取・防護服着脱室、待合室として活用する。検体はついたての後ろから手だけを出して採取でき、医師、看護師、職員の3人で対応できる。ついたては取り外し可能で、担架のまま検査を受けることもできる。

高機能コンテナ内は、医療従事者側が安心して検体採取・検査を実施できるための仕様に(写真:日本総合研究所)

12月11日には並木病院(所沢市)にも設置予定で、現在、今後の展開に向けクラウドファンディングによる支援も受け付けている。

https://readyfor.jp/projects/anzenjapan