2017/09/22
ニュープロダクツ

富士通エフ・アイ・ピーは20日、ファイル転送パッケージ「FUJITSU Security Solution セキュアストレージ」の機能を強化した新バージョンを販売開始、同時に富士通のメール無害化ソフト「FUJITSU Security Solution SYNCDOT SanitizeFilter」(シンクドット サニタイズフィルター)」のオプション製品として販売している「セキュアストレージ SanitizeFilter 連携」の新バージョンも販売開始すると発表した。セキュリティ対策のためにネットワークを分離している環境で、簡単で安心・安全なファイルの持ち込み・持ち出しができ、メールの添付ファイルも無害化した上で取り込むことが可能になる。

「セキュアストレージ」と「SanitizeFilter 連携」は、ネットワーク分離環境において、セグメント間のファイルの持ち込み・持ち出しを可能にする転送ツール。「セキュアストレージ」はインターネットなどで取得したパソコン内のファイルを取り込むことができる。「SanitizeFilter 連携」は、「SYNCDOT SanitizeFilter」のオプション製品として、メールの受信時に「SYNCDOT SanitizeFilter」によってメールから切り離される添付ファイルの取り込みが可能。これらの製品は、異なるセグメントでUSB メモリなどを利用せずに、Web ブラウザを利用して安全にファイルの取り込みができる。
現在、地方自治体では通常のウェブ閲覧や電子メールのやりとりを行うインターネットと分離する形で自治体向けの閉域ネットワークLGWAN(Local Government Wide Area Network)を利用。マイナンバーなど重要情報の取り扱いを行っている。ネットと分離する形で安全を担保し、ネットとLGWANでファイルのやりとりがある場合は無害化が求められる。
今回のバージョンアップではセキュアストレージ、SanitizeFilter 連携とも、従来のバージョンではオプションで提供していた、ファイルをPDF に変換して無害化する機能を標準搭載した。これ以外に、Microsoft Office で作成したWord やExcel、PowerPoint からマクロを除去して無害化する新たな機能を追加。より原本に近い形で無害化したファイルを取り込むことができるようになり、取り込み後も直接編集が可能など、セキュリティを維持したまま、より効率的に業務を行うことができる。
セキュアストレージでは、従来のバージョンでは対象外となっていたパスワード付きzip ファイルの送受信も可能になった。パスワード付きzipファイル内に格納されたファイルでも、Microsoft Officeの マクロの除去やPDFへの変換により無害化したファイルを取り込むことができる。
また、同一端末で業務用の内部セグメントとインターネット用接続セグメントを切り替えて利用している環境の場合に、セグメントごとに「セキュアストレージ」の利用画面を構築して、ユーザーが業務用とインターネット用のどちらのセグメントからシステムを利用しているかをわかりやすくした。セグメントごとに管理・承認できる機能も追加した。
価格は、セキュアストレージの初期費用が80万円~、年額費用が16万円~、SanitizeFilter 連携の初期費用が120万円~、年額費用が18万円~(いずれも税抜き)。
■ニュースリリースはこちら
http://www.fujitsu.com/jp/group/fip/resources/news/press-releases/2017/0920.html
(了)
防災・危機管理関連の新製品ニュースリリースは以下のメールアドレスにお送りください。risk-t@shinkenpress.co.jp
リスク対策.com:横田 和子
ニュープロダクツの他の記事
おすすめ記事
-
-
備蓄燃料のシェアリングサービスを本格化
飲料水や食料は備蓄が進み、災害時に比較的早く支援の手が入るようになりました。しかし電気はどうでしょうか。特に中堅・中小企業はコストや場所の制約から、非常用電源・燃料の備蓄が難しい状況にあります。防災・BCPトータル支援のレジリエンスラボは2025年度、非常用発電機の燃料を企業間で補い合う備蓄シェアリングサービスを本格化します。
2025/04/27
-
自社の危機管理の進捗管理表を公開
食品スーパーの西友では、危機管理の進捗を独自に制作したテンプレートで管理している。人事総務本部 リスク・コンプライアンス部リスクマネジメントダイレクターの村上邦彦氏らが中心となってつくったもので、現状の危機管理上の課題に対して、いつまでに誰が何をするのか、どこまで進んだのかが一目で確認できる。
2025/04/24
-
-
常識をくつがえす山火事世界各地で増える森林火災
2025年、日本各地で発生した大規模な山火事は、これまでの常識をくつがえした。山火事に詳しい日本大学の串田圭司教授は「かつてないほどの面積が燃え、被害が拡大した」と語る。なぜ、山火事は広がったのだろうか。
2025/04/23
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/04/22
-
帰宅困難者へ寄り添い安心を提供する
BCPを「非常時だけの取り組み」ととらえると、対策もコストも必要最小限になりがち。しかし「企業価値向上の取り組み」ととらえると、可能性は大きく広がります。西武鉄道は2025年度、災害直後に帰宅困難者・滞留者に駅のスペースを開放。立ち寄りサービスや一時待機場所を提供する「駅まちレジリエンス」プロジェクトを本格化します。
2025/04/21
-
-
大阪・関西万博 多難なスタート会場外のリスクにも注視
4月13日、大阪・関西万博が開幕した。約14万1000人が訪れた初日は、通信障害により入場チケットであるQRコード表示に手間取り、入場のために長蛇の列が続いた。インドなど5カ国のパビリオンは工事の遅れで未完成のまま。雨にも見舞われる、多難なスタートとなった。東京オリンピックに続くこの大規模イベントは、開催期間が半年間にもおよぶ。大阪・関西万博のリスクについて、テロ対策や危機管理が専門の板橋功氏に聞いた。
2025/04/15
-
BCMSで社会的供給責任を果たせる体制づくり能登半島地震を機に見直し図り新規訓練を導入
日本精工(東京都品川区、市井明俊代表執行役社長・CEO)は、2024年元日に発生した能登半島地震で、直接的な被害を受けたわけではない。しかし、増加した製品ニーズに応え、社会的供給責任を果たした。また、被害がなくとも明らかになった課題を直視し、対策を進めている。
2025/04/15
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方