「女性版東京防災」作成や熊本地震などから得た視点や経験を2020年までの事業計画に生かす(写真は2015年発行の東京防災)

東京都は東京オリンピック・パラリンピックが開かれる2020年までの防災事業計画である「セーフ シティ東京防災プラン(仮定)」を今年度末までに策定し、公表する。20日の都議会定例会の所信表明で小池百合子知事が明らかにした。

新計画では防災対策の効果や進捗をグラフや図によりわかりやすく「見える化」することや、女性視点の対策の推進、2016年の熊本地震の経験の反映といった新たな視点を加える。女性視点についてはいわゆる「女性版東京防災」を今年度中に発行する予定のほか、女性防災人材の育成についても検討会を開いている。また、熊本地震について都は被災地に1500人以上の職員を派遣し、支援を行ってきた。こういった取り組みから得た視点や経験を新計画に反映する。

また小池知事は19日に第1回会合が開催された「今後の帰宅困難者対策に関する検討会議」についても言及。首都直下地震が起こると都内で約517万人の発生が見込まれる帰宅困難者について「社会全体の『助け合い』の機運を高めるなど、取り組みの強化を目指した議論を進めていく」と述べた。

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リスク対策.com:斯波 祐介