【ニューデリー時事】パキスタン南西部バルチスタン州で旅客列車が同州の分離独立を掲げる過激派「バルチ解放軍(BLA)」に襲われた事件で、パキスタン軍は12日、犯行に関わった33人全員を殺害し、掃討作戦を完了したと発表した。BLAは人質にしていた民間人21人と、治安部隊員4人を殺害したという。
 BLAはこれに先立ち、声明で「人質50人を殺害した」と主張していた。BLAは拘束されているバルチ人政治犯と人質の交換を求めていた。
 事件は11日に発生。軍によるとバルチスタン州クエッタを出発した列車には440人の乗客がいた。BLAは線路を爆破した上で列車に向けて発砲。山間部のトンネル内で停止させた。
 BLAは人質を「人間の盾」として利用。険しい地形もあって作戦は難航したものの、治安部隊が段階的に人質を救出した。 
〔写真説明〕12日、パキスタン南西部バルチスタン州クエッタで、過激派に襲撃された旅客列車から救出された乗客ら(EPA時事)

(ニュース提供元:時事通信社)