【フィラデルフィア時事】米東部ペンシルベニア州フィラデルフィアで開かれた大統領選のテレビ討論会。初の直接対決となった民主党のハリス副大統領と共和党のトランプ前大統領は、開始直後から互いを激しく批判し合った。ハリス氏が攻め立て、トランプ氏は途中からいら立ちを隠せなくなる場面もあった。
 大統領選討論会に初登場となったハリス氏は黒いパンツスーツに白いブラウス姿。トランプ氏はトレードマークの紺色のスーツに赤いネクタイ姿だった。
 直接対決はハリス氏が握手を求めるところから始まった。トランプ氏もこれに応じた。6月のトランプ氏とバイデン大統領(民主党)の討論会では見られなかった光景だった。
 両者は最初からエンジン全開で、トランプ氏が「経済状況はひどい」とバイデン政権の「失策」を非難。これに対し、ハリス氏は「われわれはトランプ氏が残した混乱を一掃するところから始めなければならなかった」と反論し、トランプ氏の新型コロナウイルスへの対応を批判した。
 経済から移民問題、人工妊娠中絶、外交などに議題が移っても応酬は続いた。トランプ氏はハリス氏に対する個人攻撃を控え、政策批判に集中した。しかし、途中から早口となり、たびたび持ち時間を超えて主張を続け、司会者に制止された。 
〔写真説明〕10日、米ペンシルベニア州フィラデルフィアで行われた大統領候補討論会で、握手を交わすハリス副大統領(右)とトランプ前大統領(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)