【上海時事】中国ニュースサイト、央視新聞などが27日までに伝えたところによると、活動の活発な梅雨前線の影響で、長江の中・下流域などが豪雨に見舞われている。浙江省当局は26日、豪雨の影響を受け、鉄砲水など災害警報を発令。河川の水位が警戒水準に近づき、洪水警報を上から2番目のオレンジ警報に引き上げた。銭塘江の上流にある新安江ダムは水位の急上昇で4年ぶりに緊急放流し、杭州市の建徳や桐廬、淳安では低地の住民1万6000人が緊急避難した。
 中国気象局は、浙江省をはじめ、安徽省や江蘇省、上海市、江西省、湖北省、湖南省、貴州省、四川省、重慶市を含む長江中・下流域で、28日まで異常な降水が続くと予測。鉄砲水や道路冠水、建物浸水の発生、中小河川の氾濫などは豪雨水害の危険性が高いと注意を呼びかけた。
 今月中旬以降、広東省、福建省、広西チワン族自治区などで相次いで豪雨が発生し、うち広東省では少なくとも47人が死亡。中部の湖南省では土砂崩れが発生し、8人が死亡した。
 中国水利省によれば、26日午前までに広西や湖南、江西、浙江、黒竜江など31の河川の水位が警戒水準を超え、氾濫リスクが高まっている。同省などは作業チームを派遣し、洪水対策を支援する。梅雨前線は28日に北上し、江淮地域(江蘇省の長江以北淮河以南)、黄淮地域(安徽省の長江以北黄河以南)などに広がると予想される。(了)

(ニュース提供元:時事通信社)