2014/02/14
防災・危機管理ニュース
事業継続/防災ソリューション市場に関する調査結果
市場調査の設計・実施、マーケティングを行う矢野経済研究所は2月5日、事業継続/防災ソリューション市場に関する調査結果2014を公表した。それによると、2011年3月の東日本大震災後、企業や団体において事業継続/防災対策への取り組みが増加したものの、2014年度以降は市場の伸びこそ鈍化するが需要は安定的に発生するとした。2018年度の売上高は2234億円で、2011年度から2018年度までの市場の年平均成長率は2.5%に留まる。
伸びが鈍化する要因としては、時間の経過とともに災害に対する危機管理が薄れ、主だった企業がすでに対策を完了済みであること、またクラウド型サービス登場によるサービス単価の下落などが影響するため。ただし、すでに事業継続対策を策定済みの企業・自治体において、新たなリスクに備えたBCPの見直しや、運用・訓練などの取り組みが進められるとみられるため、事業継続/防災ソリューションの需要は安定的に発生すると予測した。
調査は2013年10月~2014年1月に行われ、調査対象はIT事業者、通信事業者、コンサルティング事業者、シンクタンクほか、事業継続/防災ソリューション提供事業者。
なお、「事業継続ソリューション」とは、事業継続計画(BCP)の策定を支援するサービス、計画を継続的に運用するための教育や訓練、運用や管理の仕組みを提供するサービス、障害復旧に備えるDR(Disaster Recovery)など。「防災ソリューション」とは、情報を伝達するための防災行政無線システム、消防業務を支援する消防指令システム、災害対策業務を支援する総合防災システム・総合防災システム、安否確認サービスなどを指す。
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
なぜ製品・サービスの根幹に関わる不正が相次ぐのか?
企業不正が後を絶たない。特に自動車業界が目立つ。燃費や排ガス検査に関連する不正は、2016年以降だけでも三菱自動車とスズキ、SUBARU、日産、マツダで発覚。2023年のダイハツに続き、今年の6月からのトヨタ、マツダ、ホンダ、スズキの認証不正が明らかになった。なぜ、企業は不正を犯すのか。経営学が専門の立命館大学准教授の中原翔氏に聞いた。
2024/11/20
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/11/19
-
ランサム攻撃訓練の高度化でBCPを磨き上げる
大手生命保険会社の明治安田生命保険は、全社的サイバー訓練を強化・定期実施しています。ランサムウェア攻撃で引き起こされるシチュエーションを想定して課題を洗い出し、継続的な改善を行ってセキュリティー対策とBCPをブラッシュアップ。システムとネットワークが止まっても重要業務を継続できる態勢と仕組みの構築を目指します。
2024/11/17
-
-
セキュリティーを労働安全のごとく組織に根付かせる
エネルギープラント建設の日揮グループは、サイバーセキュリティーを組織文化に根付かせようと取り組んでいます。持ち株会社の日揮ホールディングスがITの運用ルールやセキュリティー活動を統括し、グループ全体にガバナンスを効かせる体制。守るべき情報と共有すべき情報が重なる建設業の特性を念頭に置き、人の意識に焦点をあてた対策を推し進めます。
2024/11/08
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2024/11/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方