企業調査で初の1位

リスクマネジメントなどの調査・研究を行うトーマツ企業リスク研究所は1月8日、2013年版「企業のリスクマネジメントに関する調査結果」を公表した。企業が優先すべきリスクとして「海外拠点の運営にかかるリスク」がはじめて1位(29%)となった。2011、2012年と1位であった「地震・風水害など、災害対応の不備」は3位(26%)と一定の落ち着きをみせた。

調査は2013年5月~10月に行われ、主に企業のリスク管理部門、コンプライアンス部門、内部監査部門の担当者が参加したセミナーでアンケートを実施。223社から得た回答を分析した。2002年から始まったこの調査は今回で12回目となる。

調査結果によると、リスク評価を実施している企業は87%と2年ぶりに増加。リスクマネジメント体制の整備状況は「現状維持」が79%とほぼ横ばいだったものの、18%が「拡大した」と答えた(図2-2)。しかし、リスクマネジメント体制の構築状況をみると「適切に構築されている」が8%減少し56%、「適切に構築されているとはいえない」は10%の増加をみせ44%となった(図2-3)。その理由として、企業の求めるリスクマネジメント水準の上昇を挙げている。