2018/06/26
防災・危機管理ニュース
都では発災時に知事を危機管理監が補佐し、総合防災部を中心に活動。総合防災部では方針決定や情報収集などを行う。また関係部局のほか警視庁や東京消防庁、自衛隊など国の機関や首都圏の都県と政令指定都市である九都県市など他県市との連携や調整も実施する。
震度6弱以上や風水害やテロなど大きな被害の発生、または恐れがある場合は全庁職員で対応となる災害対策本部が設置される。震度4、5弱、5強はそれぞれレベル1~3に分類。1では初動要員として5~10人程度、2では数十人、3では100~300人程度が出動する。都では都庁から徒歩30分圏内の半径約2.5kmに災害対策職員住宅を用意。総合防災部職員を中心とした指定要員や各局の希望する職員である業務要員の約150人が入居し、交代で待機している。
小池百合子知事は22日の記者会見で、18日の大阪府北部を震源とした地震や今回の訓練をふまえ、「『セーフ シティ』実現へ、持続可能かつ安全・安心なまちづくりを目指す」とし、帰宅困難者対策やブロック塀のほか、水道やガスなどインフラ老朽化対策、無電柱化などへの取り組みを表明。大阪北部での地震については「大都市の直下で起こり、東京にとっても大きな教訓がある」とし、ライフラインのほか外国人への情報伝達も課題にあげた。
都では18日の地震による倒壊で死者もでた学校のブロック塀については、点検を都立校以外に主に小・中学校を管轄する区市町村にも依頼。報告期限を29日とし、後日とりまとめ結果を公表する。また、民間のブロック塀対策として区市町村の助成や所有者による自己点検などの情報を「東京都耐震ポータルサイト」などを通じて周知していく。
■ニュースリリースはこちら(ブロック塀点検)
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/06/21/14.html
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
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