C+Bousai vol3
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県境を越えて防災と地域活性化
県境をまたいで地区防災計画の策定に取り組む地区がある。石川県加賀市三木地区の吉崎町と福井県あわら市吉崎にまたがる吉崎地区だ。歴史的背景から、町の中に県境を引かれてしまい、県をまたぐと同じ土地でも津波の被害想定が違うという事態が発生。地区防災計画の策定を機に、これまであいまいだった防災計画の見直しを図っている。
2016/06/16
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巻頭インタビュー| 地区防災計画がつくる新たな共助社会 話し合う「場」を育てる
地区防災計画制度の施行から1年が過ぎ、少しずつではあるが全国へ取り組みが広がり始めている。東日本大震災の際には内閣府政策統括官防災担当として対応に奮闘し、その後、国土交通省国土交通審議官を経て2014年に復興庁事務次官に就任し、現在は民間都市開発推進機構理事長を務める原田保夫氏に、地区防災計画制度の誕生のいきさつと同制度への期待を聞いた。
2015/07/10
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防災活動でマンションの価値向上 (よこすか海辺ニュータウン「ソフィアステイシア」)
横須賀市東部の東京湾に面した埋立地に立地するマンション「ソフィアステイシア」は、2003年に入居開始した309戸、およそ1000人が居住する大規模マンションだ。ここでは2005年に自治会設立と同時に、自治会と管理組合の合同組織として自主防災会を立ち上げ、毎年防災訓練を実施。その安全・安心への取り組みから「このマンションなら安心だ」と親を呼び寄せる居住者もいるなど、マンションの価値自体も向上しているという。
2015/07/10
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原発被害を乗り越え未来に繋ぐ (福島県桑折町半田地区)
福島県の北部に位置する桑折町。2011年の東日本大震災では震度6弱の地震が発生し、死亡者は発生しなかったものの3324棟が被災。うち半田地区は702棟が被災した。しかしそれよりもさらに深刻だったのが放射線による農作物の風評被害だった。現在は町内全域で住宅地の除染作業が終了。福島第一原発から65キロメートル離れた地域で、町内全域の住宅地を除染作業した自治体はほかにない。
2015/07/10
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史上最悪の洪水に備える 避難基準を独自に設定 (長野市長沼地区)
「史上最悪の洪水」と言い伝えられている災害がある。寛保2年(1742年)、長野県から新潟県の信濃川をつなぐ千曲川が決壊し、2800人ほどの犠牲者を出した「戌の満水(いぬのまんすい)」と呼ばれる災害である。同年7月27日から降り出した雨は止むことなく8月1日まで降り続き、千曲川とその支流は大洪水となり土砂災害なども引き起こした。
2015/07/10
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鼎談| 地域の課題を「情報」で解決 コミュニティ・防災・マネジメントの力を高める
フェイスブックやツイッタ―などのSNS、さまざまな情報が書き込める電子地図、位置情報が把握できるGPS、危険情報を素早く伝えるアプリなど、東日本大震災以降、さまざまな情報システムが注目を集めている。地区防災計画を進めていく上で、どのような視点で情報システムを取り入れていけばいいのか。
2015/07/10
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地区防災計画モデル地区フォーラム 3.11の教訓を次世代に 岩手県大槌町
大槌町安渡地区は岩手県沿岸部南寄りに位置している。2011 年3 月11日の東日本大震災では、防潮堤を津波が乗り越えて町を破壊。当時の安渡地区人口の11%、218 人が犠牲となった。当時の安渡地区には約600 世帯2000 人近く居住していたが、現在は145世帯まで減少している。
2015/07/10
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地区防災計画モデル地区フォーラム 高齢者を災害から守る 福島県桑折町
桑折町半田地区は福島県の北部に位置し、奥羽山脈の裾野に広がる農村地域で、古くは日本三大銀山の1つ、半田銀山として栄えた地域でもある。1200 世帯3700 人が暮らしている。高齢者人口がそのうちの3 分の1を占めており、後期高齢者率も少し高くなっている。
2015/07/10
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地区防災計画モデル地区フォーラムマンション全員が助け合う 神奈川県横須賀市
よこすか海辺ニュータウンは海岸から約200mなので、津波が来れば一発で流される場所にある。全体が1992年に埋め立て事業が完了した61haの埋立地で、東京湾京浜海岸から1.9mから3mほど上がった場所。
2015/07/10
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地区防災計画モデル地区フォーラム 洪水被害に備える 新潟県燕市
笈ケ島(おいがしま)自治会が属する新潟県燕市は、越後平野のほぼ中央に位置し、幸いなことに、震災、水害ともに大きな被害があったことはない。スプーン、フォークといった洋食器が有名な市である。水害が発生しない最も大きな要因として、大河津分水路の存在がある。
2015/07/10
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地区防災計画モデル地区フォーラム 県境を越えた津波住民避難 石川県加賀市
加賀市は福井県と石川県の県境に位置する。加賀市三木地区は7町に分かれており、山間部、海辺、川沿い、街中、道路沿いと、それぞれ防災に関しては課題に違いがある。土砂災害や津波など、いろいろな問題が出てくるが、それらをまとめているのが「まちづくり推進協議会」である。
2015/07/10
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地区防災計画モデル地区フォーラム 全員の意見を反映させる 長野県下諏訪町
下諏訪町は長野県の中心に位置する。真ん中が諏訪湖で、そこを取り囲むように人が住んでいる。霧ケ峰、八ヶ岳といった2000m級の山が連なっており、そこから諏訪湖まではほんの700m程度で、居住面積は非常に少ない。したがって、最も懸念される災害は「土砂災害」ということになる。急に山が地殻変動で大きくなったという歴史もあり、多くの遺跡から狩猟用の土器や黒曜石などを出土している。
2015/07/10
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地区防災計画モデル地区フォーラム 個人名入れた手作りマップ 静岡市
静岡県静岡市上足洗(かみあしあらい)3丁目は人口1600 人弱、約650世帯の非常に小さな地区である。静岡市の中心部・駿府城から2㎞ほど離れており、駿府城公園と同じくらいの面積で、高齢化率は26%。
2015/07/10
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地区防災計画モデル地区フォーラム 多組織との連携で避難所運営 静岡県富士市
静岡県富士市は、人口は25万6000人弱の市。当地区はJR富士駅から新富士市駅周辺までの市街地にある。南海トラフ巨大地震が発生した場合に予想される最大震度は6弱だが、海抜が7mから15mということもあり、津波の浸水想定はない。駅南地区は、今まで大きな災害被害もない。
2015/07/10
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地区防災計画モデル地区フォーラム 子どもの安全を守るために 愛知県美浜町
写真を拡大愛知県美浜町布土(ふっと)学区は、知多半島の南の方にある地区である。東西に道路と鉄道が走り、名古屋鉄道の線路がさえぎっているため、海側から山側に逃げる道はない。避難場所となる布土小学校は標高20mの丘の上にある。布土学区内には、布土と時志の2地区がある。
2015/07/10
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地区防災計画モデル地区フォーラム 孤立の恐れに立ち向かう 津市
津市香良洲(からす)地区は、津市沿岸部の最南端に位置する。2つの川と海(伊勢湾)に囲まれた三角州で、3つの橋が架けられている。これらの橋が地震により万が一落ちてしまうと、香良洲地区は孤立する恐れがある。
2015/07/10
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地区防災計画モデル地区フォーラム 大学と連携して街歩き 高松市
香川県高松市二番丁地区は、県庁などの施設が密集している地区である。高松市では、南海トラフ巨大地震に備え、いろいろな主体が準備を進めている。
2015/07/10
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内閣府 地区防災計画22モデル地区を選定 事業所と自主防災会連携の大塚製薬工場など
内閣府はこのほど、昨年4月より施行されている地区防災計画制度の普及にあたり、新たなモデル地区を選定した。阪神・淡路大震災での被災を教訓に、学校や周辺住民、企業などさまざまな主体が連携して防災活動に取り組む神戸市の真陽地区や、事業者が主体となって周辺の自主防災会との連携を試みる「大塚製薬工場と周辺自主防災会(徳島県鳴門市)」など22 地区。
2015/07/10