【ワシントン時事】トランプ米政権は29日、先に表明していた政府の融資や補助金の拠出を一時停止する方針を撤回した。前政権が取り組んだ気候変動対策や多様性を尊重する政策の見直しを目的としていたが、社会保障やメディケア(高齢者向け公的医療保険)も停止対象になるとの不安や混乱が広がり、わずか2日で取り下げに追い込まれた。
 これに先立ちワシントンの連邦地裁は28日、非営利団体協議会などの訴えを受け、2月3日までの凍結差し止めを命じていた。
 レビット大統領報道官は声明で、凍結撤回は「裁判所の判決と不誠実な報道によって生じた混乱を終わらせるためだ」と説明。ただ、より対象を絞った形で支援金拠出の見直しを続けると述べた。 
〔写真説明〕レビット米大統領報道官=28日、ワシントン(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)