【ニューヨーク時事】急速に進化する人工知能(AI)について、リスクや管理の在り方を検討してきた国連の諮問機関は19日、最終報告書を公表した。その中で、「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」を参考に、AIに特化した新たな専門家組織「国際科学パネル」を新設するよう提言した。
 パネルの役割として、最新の技術動向に関する年次報告書の取りまとめや、リスクが発生した際の注意喚起を想定。研究や政策決定に活用できる知見の提供元になると説明した。
 急務となっている国境を越えた規範策定に関しては、日本など一部の国を除き、世界118カ国がルールづくりに関与できていないと指摘。その多くが新興・途上国「グローバルサウス」で、報告書は、各国政府や民間の利害関係者を巻き込んだ「政策対話」を国連内で年2回開き、公平に議論を深めていくべきだと提案した。 

(ニュース提供元:時事通信社)