大阪府松原市のゴルフ練習場前に置かれていたバケツから熱風が出て従業員がやけどを負った事件で、府警捜査1課は17日、不特定多数の人を殺害しようとしたとして、殺人未遂容疑で会社員岡本勝年容疑者(65)=羽曳野市向野=を逮捕した。「練習場の経営者だけを狙った」と容疑を一部否認しているという。
 逮捕容疑は、5日午後10時~6日午前5時ごろ、松原市立部のゴルフ練習場の事務所出入り口前に、ガソリン入りのバケツを設置し、従業員(41)が移動させた際に爆発させ、左腕にやけどを負わせた疑い。
 同課によると、岡本容疑者は1998~99年ごろに自身が経営していた会社を、知人であるゴルフ練習場の経営者につぶされた恨みがあったと話しているという。バケツについては「正直、あの程度で死ぬまでには至らないだろうと思っていた」とも供述している。
 従業員は、バケツをトラックの荷台に積み込んだ際、「爆発して、熱風が出た」と話していた。同課はバケツが何らかの仕組みにより爆発する構造だったとみて、詳しい解析を急ぐとともに、設置された経緯を調べる。
 バケツは6日朝、練習場の事務所前で発見された。バケツの側面には「社長へ よろしければお使いください」などと書かれた張り紙や、スイッチ、噴霧器などが取り付けられていた。 
〔写真説明〕ゴルフ練習場の事務所前で、バケツの中身を確認する捜査員=6日、大阪府松原市

(ニュース提供元:時事通信社)