2021/06/17
ニュープロダクツ
SOMPOホールディングスの子会社であるSompo Insurance Thailand Pcl(SOMPOタイ)は、タイのサトウキビ農家向けに、干ばつ(サトウキビの成長に必要な期間の少雨)のリスクに対応した「天候インデックス保険」を提供する。丸紅、肥料事業を手掛けるProductivity Plus Co.,Ltd.と共に開発したもので、今年5月からProductivity Plusが提携するサトウキビ農家向けに提供を開始した。
「天候インデックス保険」は、気候変動によって極端な干ばつなどの自然災害が発生するタイの稲作農家に向け、SOMPOタイが2010年から販売する保険商品。2019年には同国内のロンガン(竜眼)農家向けにも商品開発した。今回、Productivity Plusが丸紅と連携してサトウキビ農家への保険の提供を検討するにあたり、これまでの開発ノウハウを生かすとともに、SOMPOホールディングスの主要海外事業会社が立ち上げた統合プラットフォーム「AgriSompo」からの技術提供を受け、サトウキビ農家向けに商品を開発した。
新商品は、Productivity Plusから特定の肥料を購入したチャイヤプーム県の提携サトウキビ農家を対象とし、衛星全球降水マップ(GSMaP)をベースにした降水量データに基づき、特定期間の降水量があらかじめ設定した降水量を下回った場合に、事前に定めた金額を保険金として支払う。データ提供は、一般財団リモート・センシング技術センター(RESTEC)が行う。
商品開発で技術提供を受ける「AgriSompo」は、世界各国のマーケットニーズに応じた農業リスクマネジメントソリューションを提供。農家・農業事業者、農業保険を取り扱う保険会社に対して統一的な基準で保険引受を行い、一連の商品に対する専門知識と技術を提供している。
防災・危機管理関連の新製品ニュースリリースは以下のメールアドレスにお送りください。risk-t@shinkenpress.co.jp
リスク対策.com 編集部
ニュープロダクツの他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/12/24
-
-
-
能登の二重被災が語る日本の災害脆弱性
2024 年、能登半島は二つの大きな災害に見舞われました。この多重被災から見えてくる脆弱性は、国全体の問題が能登という地域で集約的に顕在化したもの。能登の姿は明日の日本の姿にほかなりません。近い将来必ず起きる大規模災害への教訓として、能登で何が起きたのかを、金沢大学准教授の青木賢人氏に聞きました。
2024/12/22
-
製品供給は継続もたった1つの部品が再開を左右危機に備えたリソースの見直し
2022年3月、素材メーカーのADEKAの福島・相馬工場が震度6強の福島県沖地震で製品の生産が停止した。2009年からBCMに取り組んできた同工場にとって、東日本大震災以来の被害。復旧までの期間を左右したのは、たった1つの部品だ。BCPによる備えで製品の供給は滞りなく続けられたが、新たな課題も明らかになった。
2024/12/20
-
企業には社会的不正を発生させる素地がある
2024年も残すところわずか10日。産業界に最大の衝撃を与えたのはトヨタの認証不正だろう。グループ会社のダイハツや日野自動車での不正発覚に続き、後を追うかたちとなった。明治大学商学部専任講師の會澤綾子氏によれば企業不正には3つの特徴があり、その一つである社会的不正が注目されているという。會澤氏に、なぜ企業不正は止まないのかを聞いた。
2024/12/20
-
-
-
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方