ラスベガスのマンダリンベイホテルで銃乱射事件
姿勢を低くし、人が少ない方向や遮蔽物へ逃げる
一般社団法人 日本防災教育訓練センター 代表理事/
一般社団法人 日本国際動物救命救急協会 代表理事
サニー カミヤ
サニー カミヤ
元福岡市消防局レスキュー隊小隊長。元国際緊急援助隊。元ニューヨーク州救急隊員。台風下の博多湾で起きた韓国籍貨物船事故で4名を救助し、内閣総理大臣表彰受賞。人命救助者数は1500名を超える。世田谷区防災士会理事。G4S 警備保障会社 セキュリティーコンサルタント、FCR株式会社 鉄道の人的災害対応顧問、株式会社レスキュープラス 上級災害対策指導官。防災コンサルタント、セミナー、講演会など日本全国で活躍中。特定非営利活動法人ジャパンハート国際緊急救援事業顧問、特定非営利活動法人ピースウィンズ合同レスキューチームアドバイザー。
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謎の大量銃持ち込み
アメリカ西部ネバダ州ラスベガス中心部にあるホテルやカジノなどが入ったストリップ通り沿いにあるマンダリンベイホテルで、10月1日午後10時すぎ(日本時間2日午後2時すぎ)、フルオートの機関銃とライフルなど複数の銃を使った銃撃事件があり、約59名が死亡、約527名が銃創や避難時に重軽傷を負った。
現場には数分以内に30台以上の消防車と108名の消防士、警察官とスワットチーム、50台以上の救急車と100名を超す救急隊員が出動し、救命活動に当たった。
日本時間3日午前7時のラスベガス警察からの情報は下記の通り。
約59名が死亡、約527名が銃創や避難時に重軽傷を負った。犯人は69歳の白人男性。名前はSTEPHEN PADOCK(ステファン・パドック)。滞在していた32階から乱射後、部屋にて自殺を図った。前科なし。テキサス州出身。ネバダ州の北にある退職者コミュニティに在住。パイロットのライセンスと銃の免許所持。テロリストグループや組織との関係もない。
ホテルの周囲には約4万人の観光客が集まっていたと伝えられているが、乱射直後、向かい合ったホテルにも銃撃音が響き渡ったため、どこから撃っているのかわからず、コンサートを楽しんでいた家族連れも含めた約2万2000人がパニックとなった。
不可解なのは、この犯人とされている69歳の男性は、ホテルの部屋に法律で所持が禁止されているフルオートの機関銃と多数の銃弾、ライフルなど約500mの距離から攻撃し、殺傷する性能を持つ計10丁(約100kg)の銃や銃弾を持ち込んでいたこと。
どうやって、体力のない初老の男性が多数の武器を32階のホテルの部屋に持ち込んだのかと保安官達は首を傾げている。
犯人はチェックイン時、女性と一緒に2台の車でホテルに来たと告げていたことから、女性と一緒に武器を部屋に持ち込んだとされている。複数回、駐車場と部屋を往復しなければ持ち込めないほどの武器の数と重さから、他にも共犯者がいるのではないかと警察は捜査を続けている。
なお、犯人と一緒にホテルへ来た女性は乱射が始まる45分ほど前、自分の車でホテルを去る際、近くにいた従業員の女性に「もうすぐ多くの人が死ぬことになる」というメッセージを残して走り去ったとのこと。犯人の同居者とされている女性が犯行に深く関わっているらしい。
駐車場に停められていた犯人の車の中には爆薬も大量に積んであったことも伝えられている。
また、ラスベガス郊外の年金で暮らす低所得者のコミュニティで暮らしており、自宅には18丁の様々な銃、手榴弾、手製の爆弾などが見つかったが、フルオートの機関銃だけでも2万5000ドル(約300万円)する。さらにライフルなどすべての武器の購入コストも200万円以上かかるなど、どうやって高価な武器を購入したのかなども捜査中である。
容疑者の弟はこう語っている。
「兄は兵役の経験も無く、今までに反社会的な会話もしたこともなく、武器に興味を示したことも無い。なぜこんなことを彼が起こしたのか、全く想像ができない。先日のハリケーンの後には、停電状態のことを心配したり、母親(90歳)は大丈夫かと電話してきたのに、なぜ多数の人を殺したのか。絶対に信じられない。兄の彼女のメリールーも母親をいつも気遣う優しい女性なのに共犯者とされていることも信じられない。兄は弟が好きなクッキーを送ってくるような、心優しい普通の人なのになぜ、こんな事件を起こしたとされているのか。誰かに仕組まれて、容疑者に仕立て上げられた違いない」。
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