「共助」について必要と思っている人は16%程度(写真はイメージです)

積水ハウス総合住宅研究所は10日、9月1日の「防災の日」を前に、全国の一般の男女(20~60代)1205人を対象にインターネットで「防災についてのアンケート調査」を実施した。防災意識や家庭での災害対策状況を明らかにするためのもの。「防災の日」の「日にちも由来も知っている」人は40~50代で約3割、「住民の日常の顔の見える関係づくり」「地域の防災組織の整備」「地域の防災訓練の実施、参加」 など「共助」について必要と思っている人は16%程度などの結果となった。

「防災の日について知っていますか」の問いには、「日にちも由来も知っている」が全体で25%、「日にちも由来も知らない」が38.3%、「防災の日があることを知らない」が14.2%となった。

「この1年間で新たに災害対策を行いましたか」の問いには、「いいえ」と答えた人が全体で86.8%。20代、30代はこの1年で対策を行った人が19.9%と他の年代よりも多く、対策を行った人が最も少なかったのは40代で6.3%だった。

「地震からあなたや家族の命を守るために必要だと思うことは」では、「非常用食料、飲料水の備蓄」が62%、「住まいの耐震性能の確保」が54.9%、「家具や家電の固定」が51.1%だった。「住民の日常の顔の見える関係づくり」「地域の防災組織の整備」「地域の防災訓練の実施、参加」 など「共助」について必要と思っている人は16%程度で、実践は3~5%にとどまった。

「地震からあなたや家族の命を守るために あなたが実際に行っていることは」では、「直接被災した人(第1群)」「間接的に被災した人(第2群)」「支援をした人(第3群)」「全く関わらなかった人(第4群)」という震災への関わり方による4つのグループにわけて災害対策の実践状況を見ると、「被災地の商品を意識的に購入した」など「支援をした人(第3群)」が、他のグループの人よりも、住まいの防災について具体的に行動している傾向があった。

同社は「時間が経つと災害を忘れ、対策を怠る傾向が見られた。『防災の日に考える』『被災地の物産品を買う』など、防災を自分ごとと捉えるイベントを、防災意識や取り組みのきっかけとすることが重要。防災意識は高くても実践に至らないことや、過去の災害において重要性が認識されている『共助』の備えができていないことなど、いまだ災害対策の課題があることが分かった」と総括している。

■ニュースリリースはこちら
http://www.sekisuihouse.co.jp/company/topics/datail/__icsFiles/afieldfile/2017/08/17/20170817.pdf

(了)

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リスク対策.com:横田 和子