2025/03/18
防災・危機管理ニュース
総務省は18日、長野県須坂市がふるさと納税の返礼品として提供していたシャインマスカットに産地偽装があったと発表した。地元産でないことを認識しながら寄付を受け付けていた疑いがあり、市に詳しい報告を要請。ふるさと納税制度からの除外も含めて対応を検討する。
同省によると、市の返礼品を調達していた「日本グルメ市場」(和歌山県)が2019年から24年にかけて、山形県産が混在するシャインマスカットを「長野県産」と表示して市に販売。長野県内の別の市で採れたシャインマスカットを混ぜていた例もあった。
市はこれらの返礼品により5年間で約1万件、約1億2300万円分の寄付を獲得。昨秋以降、同社から報告を受け産地偽装を把握したが、今月初旬まで寄付募集を継続していた。
須坂市の三木正夫市長は18日記者会見し、「市に寄付いただいた皆さまに多大な心配と迷惑をおかけした」と謝罪。一方「偽装の継続を認めていたものではない」と釈明し、今後第三者委員会を設置して経緯を検証するとした。
ふるさと納税は、「返礼品は寄付額の3割以下の地場産品」などとする基準を満たす自治体だけを指定する仕組み。食品の返礼では、調達事業者との契約で産地の適正表示に関する規定を設けることを自治体に求めており、ルールに違反した場合、指定を取り消すことがある。
〔写真説明〕総務省の看板=東京都千代田区
(ニュース提供元:時事通信社)

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