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安心、それが最大の敵だ
文豪夏目漱石の理科的頭脳・再々説
「漱石論」は、没後100年を超えた今でも、お堅い専門図書・研究論文から末裔によるくだけた読み物に至るまで屋上屋を架すといえるほど氾濫している。まさに「漱石産業」の観を呈している。本稿を書くに当たって注目した2人の学者の「漱石論」を考える。いずれも漱石の「理科的な頭脳」に着目した名論卓説である。まず「内と外からの夏目漱石」(平川祐弘東大教授・文学者)の「理科的な漱石」から引用したい。
2019/07/29
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安心、それが最大の敵だ
文豪・夏目漱石と科学・技術に対する理解
再度、夏目漱石を論じる。夏目漱石(1867~1916)が近現代日本を代表する国民的作家であることを否定する人はいないだろう。漱石は本名金之助、江戸・牛込の名主の家に生まれた。東京帝国大英文科卒。東京高等師範学校(現筑波大)、松山中学(現松山東高)、第五高校(現熊本大)の英語教師を経て、イギリスに2年間留学した。帰国後東京帝大講師となり、後に朝日新聞に入社して新聞小説を連載する。主な作品に「吾輩は猫である」「坊っちゃん」「草枕」「三四郎」「それから」「こころ」「道草」「明暗」などがある。名作ばかりである。享年49歳。
2018/11/12
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安心、それが最大の敵だ
最も<古くて・新しい大学>筑波大学~その創成する精神、IMAGINE THE FUTURE~
「本学は二つの金メダル獲得を目指しています。一つはノーベル賞のそれ、もう一つはオリンピックのそれです」、「本学は国内外に<開かれた大学>を積極的に進めています。世界のトップレベルの研究者でUniversity of Tsukubaを知らない人はいないと思います」。
2018/10/29
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安心、それが最大の敵だ
文豪漱石の博士号辞退と反権威主義
明治期以降の日本の作家のうち、一人挙げよと言われれば、私は躊躇することなく夏目漱石(1867~1916)を挙げる。私の敬愛する文豪漱石の小気味よい「反権力主義」「反権威主義」について考えたいと思う。
2017/11/20