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昆正和のBCP研究室
第25回:災害時の帰宅または移動の留意点
大災害の発生時には、公共交通機関の停止や道路の寸断などにより大量の「帰宅困難者」が発生する。とくに大都市の企業においては、こうした帰宅困難者に対する備えは必須だ。内勤、外勤それぞれの社員に対する備え、訪問客に対する備え、そしてどうしても帰らなければならない場合への備えは、十分だろうか。
2020/03/05
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中小企業の防災 これだけはやっておこう
第14回:火災発生後の初動対応
火災は、地震や水害などの自然災害に比べると、より身近なリスクであるといえます。また、さまざまな防火対策を講じることによって火災の発生頻度を下げることは可能ですが、その頻度をゼロにすることはできません。今回は、実際に火災が発生した際の初動対応について考えます。
2020/03/04
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第24回:安否確認のポイント
安否確認は、災害が発生した際に「利害関係者」が無事どうか、出社・帰社や移動は可能かどうかを尋ねる重要な作業です。しかしひと口に「利害関係者」といっても対象は多岐にわたり、被災時の状況も多様。コミュニケーション手段も一つではなく、必ずしも平時のツールが使えるとは限りません。「事前の備え」が重要です。
2020/02/20
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第13回:水害の初動対応
地震は突発型災害ですから、実際に地震が発生した後にその初動対応をスタートさせます。一方、水害は、いわゆる進行型災害です。例えば、台風が接近することにより強風や大雨が発生し、時が経過するにつれて高潮や洪水が起こるというパターンです。そこで、水害の発生によって起こり得る状況や被害を事前に関係者で共有し、時間の経過に応じた初動対応を進めることが重要です。
2020/02/19
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第23回:従業員の命を守るとはどういうことか?(2)
「激しい台風や豪雨の際は、新聞販売店では配達よりも従業員の安全確保を最優先する」。こうしたメッセージを新聞社または折込広告会社が発信するということは、悪天候時の配達の是非を新聞販売店の判断に一任するということ。では、最終的な意思決定者である新聞販売店では、配達員が安全に配達できるような仕組みを独自につくることは可能だろうか。
2020/02/06
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第12回:地震後の初動対応
地震の大きな揺れに見舞われたそのとき、我々ができることは非常に限られています。しかし大きな揺れがおさまったあとにやるべきことは、余震から命を守るとともに、その後の復旧のために重要な意味があります。今回は地震後の初動対応について考えます。
2020/02/05
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第22回:従業員の命を守るとはどういうことか?(1)
西日本豪雨(2018年)や2019年の台風15号・19号がもたらしたような大規模災害は“たまたま”起こった災害ではない。太平洋やインド洋などの熱帯海域で海面水温の上昇が続いており、それがたっぷりとエネルギーを蓄えた強烈な台風を次々に生み出す温床になっている。これからも毎年のように壊滅的な被害をもたらす激しい暴風雨や大規模な洪水が起こる可能性は、決して低くはないのだ。
2020/01/23
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第11回:従業員を守るための仕組み
企業が防災活動に取り組むのは、事業の継続に必要な経営資源を守るためです。経営資源にはさまざまなものがありますが、最も重要なものは従業員であるといっても過言ではありません。被災後に従業員が残っていなければ、その他の経営資源が確保されていたとしても、企業が存続することは困難です。今回は地震を例に、従業員を守る仕組みについて考えます。
2020/01/22
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第10回:対策本部の立ち上げに備える
防災活動でするべきことは、いくつかの班やグループが連携して進めますが、その全体の動きを統括するのが対策本部です。企業によっては、防災対策会議や災害対策班などさまざまな名前で呼ばれていますが、その目的が、会社全体の災害対応におけるまとめ役ということに変わりはありません。今回は、防災活動における対策本部の立ち上げを考えます。
2020/01/08
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企業はなぜ感染症対策を進めるべきか
季節性インフルエンザや麻疹(はしか)などの感染症の流行が社会的に大きな話題になることが増えています。感染症は、その発生そのものを止めることはできませんが、的確な準備を進めることで、従業員の感染リスクを抑えることは可能です。 今回は、企業が感染症対策として今、何をやるべきか考えます。
2019/12/18
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火災を起こさない、防火設備を備える、逃げ遅れない
地震や水害などの自然災害に比べると、火災はより身近なリスクです。そして、地震・水害は、その発生を止めることはできませんが、火災については、われわれがさまざまな準備をすることによって、その発生頻度を下げることが可能です。今回は、出火や延焼を防ぐ防火対策について説明します。
2019/12/04
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従業員の安全確保を最優先
前回は、水害に対する事前準備として、「洪水ハザードマップ」や「高潮ハザードマップ」から読み取れること、そして水害に関する情報収集・共有の重要性について説明しました。 今回は、水害に対する具体的準備方法について解説を進めます。
2019/11/20
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ハザードマップを活用した準備を
水害に対する事前準備は、地震の場合と異なります。 地震は、その発生時期を正確に予測することが難しい突発的災害ですが、水害の場合は、その発生の時期や被害に見舞われる範囲をある程度予測できるからです。 そこで、水害に対する事前準備は、それらの予測を踏まえて進めることが重要です。
2019/11/06
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トップが迅速に判断・意思決定できる体制
地震は、その発生時期を正確に予測することが難しい突発的災害ですから、発災前にどれだけ準備できているかが極めて重要です。 防災活動の取り組み主体としては、守るべき従業員や建物・設備を主管する総務・人事部門が中心として体制を組むことが大切であると、連載第2回で説明しました。今回は、防災活動の社内体制について、地震に対する事前準備の観点から具体的に解説します。
2019/10/23
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中小企業の防災 これだけはやっておこう
地震への事前対策
「防災」は、「災い(わざわい)を防ぐ」と書きますが、地震や台風などの自然災害はその発生を抑えることはできません。しかも、突然の大きな揺れに見舞われた場合、あるいは河川が氾濫したような場合、実際に我々ができることは非常に限られます。そこで求められることは、そのような自然災害が起こる前に準備をしておき、災害の被害を少しでも小さくする、つまり「従業員の命を守る」そして、「会社資産を守る」ことです。今回からは、さまざまな災害に対して、事前に進めておくべき活動を説明します。
2019/10/09
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中小企業の防災 これだけはやっておこう
自社がある場所を知る
日本は、その位置や地形、気候などの自然の条件から、地震、津波、豪雨などの自然が起こりやすい国土となっています。 中小企業の防災活動では、自社が自然災害の観点からどのような場所に位置しているかを理解することが重要です。これまで発生した自然災害の膨大なデータをもとに、それらの災害によってどれくらいの範囲に被害が及んだのか、またその被害の大きさはどれくらいであったのかを知ることができれば、効果的な災害対策を立てることができます。
2019/09/25
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中小企業の防災 これだけはやっておこう
前提条件を押さえ全体像を理解する
防災計画を策定することになると、「耐震チェックはどうしよう」「どのようなものを備蓄すればよいのか」、また「地震と水害の初動対応は同じでよいのか」など、さまざまな疑問が生じるかと思います。 あれやこれやと迷ううちに防災計画の着手が遅れるということが起こらないよう、まず、防災計画の全体像を理解しておきましょう。
2019/09/11
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中小企業の防災 これだけはやっておこう
「命を守る」「建物・生産施設や什器・備品などのハードを守る」「地域の安全に貢献する」
これまで日本は多くの地震に見舞われており、2011年に東日本大震災、そして2016年には熊本地震が発生し、それぞれ大きな被害が出ています。また、南海トラフ巨大地震や首都直下地震の被害想定も東日本大震災後に見直しが終わっており、その被害の大きさが懸念されています。併せて近年は、地球温暖化の影響もあり、集中豪雨や台風に見舞われる頻度が増え、その被害も激甚化しています。しかしその一方、特に中小企業では、防災計画がまだ策定されていなかったり、あるいは地震以外の災害に対する備えが不十分であったり、防災への準備もまだまだこれからという状況です。この連載では、防災活動を始めなければならないと考えている、あるいはトップから防災計画を策定するように言われているが手がつけられていない担当者に向けて、「これだけはやっておこう」という点を中心に解説します。
2019/08/28