機密情報クラウド共有サービス「AOSデータルーム」の操作画面(資料提供:AOSリーガルテック社)

AOSリーガルテックは、機密情報を専用にクラウドサーバで安全に共有できるサービス「AOSデータルーム」の最新版4.0を開発、5月30日に東京都内で製品発表を行った。機密性が求められる情報を社内・社外の関係者と安全に共有するクラウド型サービス。これまで海外ベンダーがM&Aの用途で提供していたが、日本企業のニーズに応え操作性と安全性を高めたサービスとして機能を追求した。M&Aの資産調査だけでなく、研究開発・特許関連・訴訟関連など、あらゆる業種で社内外の関係者と機密情報をデータ共有できるビジネスツールとして訴求を目指す。

「DR(データルーム)」はもともと企業間でM&Aの資産査定(デュー・ディリジェンス)を行う際、一室を締め切って管理したのが起源。2000年以降、クラウド技術を活用してオンライン上で機密情報を共有・管理できる「VDR(バーチャルデータルーム)」サービスとして海外ベンダーが提供を開始している。

AOSはこれまで提供してきたデータ復旧・消去、デジタル・フォレンジック、リーガルテックツール販売などを手がけてきた経験を活かし、日本企業のニーズに応えたVDRサービス「AOSデータルーム」を2017年9月から提供開始。今年4月25日に最新版4.0をリリースしている。

「AOSデータルーム」はドラッグ・ドロップ機能を備えた直感的なインターフェイスにより、メールのような操作で誰でも簡単にドキュメントやフォルダを共有できる。ファイルバージョンが視覚的にわかりやすく、ユーザーに応じた細かいアクセス権限を付与。組織外ユーザーとも厳格なユーザー管理のもとで共同作業ができる。検索機能はファイル名・全文検索のほか、OCR(光学文字認識)機能により紙の資料や契約書も検索対象にできる。ルームへのログイン、ドキュメントの作成・編集・表示・ダウンロードなどユーザの操作履歴を記録し、レポートとして出力できる。

さらに5月25日に欧州連合(EU)で施行された個人データ保護規則(GDPR)など、業務データを海外サーバーに保管する際の現地の法規制を受けることに配慮し、今回のサービスではすべてAmazon Web Serviceクラウドを利用しながら、日本国内サーバでに保存する体制を構築。コストも月額5万円(税別)/10ユーザー・容量無制限と「他社VDRサービスとくらべて6分の1」と相場より大幅に価格をおさえた。今年度中にはモバイルデバイス対応や、人工知能(AI)機能を活かし、契約書に記載された契約期間などを自動的に読み取り、契約失効前にメッセージを送るなどの新機能の搭載も見込み「次世代VDR」として市場開拓を目指す。

AOSリーガルテックの佐々木隆仁社長は「今後M&Aに限らず、士業・医療・建設など業務文書のデジタル化、社外取締役との資料共有、テレワーク環境の構築まで、幅広いニーズが見込まれる。新サービスを通じて日本企業のデジタルトランスフォーメーションの進展に貢献していきたい」と話している。

■ニュースリリースはこちら
https://www.aos.com/vdr_release_20180425/

(了)

ご担当者様へ:
防災・危機管理関連の新製品ニュースリリースは以下のメールアドレスにお送りください。risk-t@shinkenpress.co.jp


リスク対策.com :峰田 慎二