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知られていない感染病の脅威
インフル治療薬に生じている問題
12月になりましたが、本年の冬の季節性インフルエンザの流行は例年より早く始まり、すでに多くの人が罹患(りかん)しています。しかしながら、インフルエンザ対策、特に治療面で心配される状況が生じています。そこで、今回はその問題を取り上げたく思います。
2019/12/16
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知られていない感染病の脅威
新型インフルウイルス出現のメカニズム
前回紹介したように、20世紀には、あるインターバルをもって3度「新型インフルエンザウイルス」が出現しました。また、「新型インフルエンザウイルス」とは、それまで人に感染を続けていたインフルエンザウイルスと、それとは異なるHAとNA亜型からなる鳥インフルエンザウイルスの間で、遺伝子が交雑する遺伝子再集合が起こり、その結果出現した以前とは異なるHAとNA亜型を持つインフルエンザウイルスのことです。
2019/11/22
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知られていない感染病の脅威
近い将来新型インフルエンザが出現する
人類は、洋の東西を問わず長い間インフルエンザに悩まされ続けてきました。20世紀に入ってからも、1918年に出現して2000万人以上が犠牲となったといわれているスペイン風邪をはじめ、1957年に出現したアジア風邪、1968年に出現した香港風邪型インフルエンザに全世界の人々が罹患(りかん)して大きな被害を被ってきました。予防、治療あるいは環境衛生方面にさまざまなインフルエンザ対策がなされていますが、いまだに撲滅できない感染病です。20世紀後半から、新型インフルエンザウイルスの出現に鳥インフルエンザウイルスが深く関与していることが分かってきました。そこで、ここではインフルエンザを、主として人獣共通感染病の視点から解説したいと思います。
2019/11/07
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知られていない感染病の脅威
アジアでも流行、アフリカ豚コレラ
アフリカ豚コレラ(以下ASF)は、豚コレラウイルスとは全く別の種類の大型のDNAウイルス感染による、豚コレラに非常によく似た臨床症状を示す、死亡率の極めて高い恐ろしい、アフリカを起源とする感染病です。最近では、ASFも豚コレラ同様多様な病態を示し、病勢も慢性化する傾向にあります。
2019/10/10
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知られていない感染病の脅威
国内で発生広がる豚コレラ
今、日本国内での発生が拡大を続け、社会問題になりつつある豚コレラは、発熱を伴う敗血症性の、豚とイノシシが罹患(りかん)する高い死亡率を伴うウイルス性感染病です。豚コレラは、国際的に最も警戒を要する疾病の一つに指定されており、日本の家畜伝染病予防法でも、最も重要度の高い家畜伝染病(いわゆる家畜の法定伝染病)に指定されています。飼育されている豚が豚コレラと診断された場合、その養豚場の飼育豚全て殺処分、養豚場の徹底的な消毒、発生養豚場を中心に半径3キロの移動制限が義務付けられています。
2019/10/03
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知られていない感染病の脅威
世界で猛威、ウエストナイル熱・脳炎
世界の多くの国々で問題となっているウエストナイル熱やウエストナイル脳炎の病原体であるウエストナイルウイルスは、1937年にアフリカ・ウガンダの西ナイル地方で発熱していた女性から初めて分離されました。このウイルスは、日本脳炎ウイルスに極めて近いウイルスです。しかし、豚が重要なウイルス増幅動物となっている日本脳炎ウイルスと異なり、ウエストナイルウイルスは元々鳥類と蚊との間で感染サイクルが維持されていたウイルスです。その感染サイクルに人や馬が入り込んだために、主として蚊を介して人や馬が感染し、発熱や重症の脳炎を引き起こすのです。
2019/09/24
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知られていない感染病の脅威
黄熱、流行地域渡航前にワクチンを
黄熱は、黄熱ウイルスの感染によって引き起こされる疾病です。黄熱ウイルスは、熱帯・亜熱帯の森林で生息するサルと蚊の間で、長い年月に渡り感染サイクルが維持されてきました。その感染サイクルの中に人が入り込んでしまったために、ウイルスを保有する蚊によって媒介される感染病です。
2019/09/06
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知られていない感染病の脅威
あまり知られていないエボラ出血熱(後編)
前回はエボラ出血熱の、主にアフリカにおける流行の歴史を紹介しました。今回は主にエボラウイルスの特徴について掘り下げます。
2019/08/20
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知られていない感染病の脅威
あまり知られていないエボラ出血熱(前編)
コンゴ民主共和国(旧ザイール、以下コンゴ)から帰国した埼玉県の70代女性のエボラ出血熱感染が疑われ、結果は陰性でしたが注目を集めました。エボラ出血熱は、アフリカで認められるエボラウイルスによる感染病です。感染症新法では一類感染症に分類される、死亡率の極めて高い、日本国内には存在しない最も危険度の高い疾病の一つです。エボラ出血熱患者全てに出血症状が認められるわけではないため、国際的にはエボラウイルス病と呼称されています。
2019/08/08
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知られていない感染病の脅威
ジカ熱、小頭症など胎児に悪影響
ジカ熱は、ヤブカ属の蚊によって媒介されるジカウイルスによる感染病です。ジカウイルスは、元々野生動物(主にサルと考えられています)と蚊の間で感染サイクルができているのではないかと考えられています。ジカ熱の症状はデング熱に類似しますが、より軽症といわれています。ジカウイルス感染症は、2016年2月5日に感染症新法で四類感染症に指定されました。ジカウイルス病と先天性ジカウイルス感染症に病型で分類されています。
2019/07/29