誌面情報 vol35
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特集 噴火リスク 災害対策の盲点BCPを再検証せよ
東日本大震災から2年。巨大な津波が町を飲み込んでいく映像は、今なお忘れることはできない。数百年、数千年に1度と言われるような自然災害は、知識では分かっていても、実際に体験した人がいないため、何が起こるのかを予測することは極めて難しい。これが災害対策の盲点でもある。
2013/01/29
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噴火の仕組み M9以上の地震ではすべて噴火が起きている
■世界の1割の活火山が日本に集中 世界には約1500の活火山があるといわれており、日本にはその約1割にあたる110の活火山がある(図1)。
2013/01/25
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鬼界カルデラの噴火で四国の縄文人が絶滅した
■発生期間が長いほど大噴火になる 地震が噴火を誘発する危険性に加え、もう1つ気がかりなのが、100約年もの間、日本では大噴火と呼ばれる噴火が起きてないことだ。
2013/01/25
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災害の種類 噴火による津波 で1万5000人が死亡
噴火によって引き起こされる災害は多岐にわたる。直接的な被害では、火口から流れ出す溶岩流や、火山ガス、火山灰、さらに溶岩の破片や火山ガス、火山灰が一団となって山の斜面に流れ出す火砕流・火砕サージと呼ばれるものなどが挙げられるが、火口の場所や規模、種類、時期、継続期間などにより、災害の姿はまったく違ってくる。
2013/01/25
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噴火が引き起こす災害
2013/01/25
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降灰被害 交通機関の麻痺、停電 サプライチェーンの途絶
■近代都市を襲う降灰リスク 都市部における降灰被害は推定が難しい。火山噴火予知連絡会の藤井敏嗣会長によると、世界的にも、近代都市において、火山の降灰による被害を大きく受けた場所は無く、富士山をはじめ多くの火山の降灰リスクを抱える東京は極めて稀な都市と言える。
2013/01/25
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鹿児島市に聞く降灰の影響と対策Q&A
日常的に降灰被害を経験している鹿児島市では、どのような対策を講じているのか。市の担当者に市民生活も含めた降灰対策について、Q&Aをまとめてもらった。なお、ここ数年における鹿児島市での降灰量は1回の噴火あたり数ミリ以下となっている。
2013/01/25
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課題 110の活火山のうち観測できているのは47だけ
■監視体制に課題 2003 年1月、 火山噴火予知連絡会 は、 「おおむね1万年以内に噴火した火山、 および現在活発な噴気活動の ある火山」 を活火山と定義し108 を指定した。 2011 年(平成 23) 6 月に新たに 2火山が選定され、 現在国内の活火山の数は 110となっている (図1) 。
2013/01/25
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新たな対策 火山防災リスクマネジメント
優先順位付けと具体シナリオ ■費用対効果から見た対策 火山噴火の規模には、小規模で周辺地域に影響を及ぼさないものから、数千年から数万年に一度発生して地球規模で広範囲に被害をもたらすような大規模なものまで様々なケースがある。
2013/01/25
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富士山ハザードマップにみる国と自治体の連携モデル
■ハザードマップと防災マップ 噴火の影響は広範囲に及ぶため、火山災害の軽減のためには国や複数の自治体が連携した広域的な防災体制の確保が必要になる。しかし、自治体間の連携の取り組みは、なかなか進んでいないのが現状だ。最も対策が進んでいる富士山を例に、広域的な防災計画のあり方を探った。
2013/01/25
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企業の対策① 噴火に備えたBCPの考え方
基本は代替戦略、網羅的に経営資源を見直せ 東京海上日動リスクコンサルティング上席主席研究員気象予報士・指田朝久氏 Q、噴火は、その規模や火口の位置、発生の時期などによって社会に及ぼす影響がまったく異なる。
2013/01/25
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企業の対策② 富士山の噴火に備える
課題は「モノ」の対策代替物流の検討もインターリスク総研 コンサルティング第二部BCM第二グループコンサルタント 永井直樹氏 富士山が噴火した場合、被害は火山周辺地域に留まらず、東京や神奈川など広い範囲に降灰などの影響が及ぶといわれている。
2013/01/25
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企業の対策④ 保険戦略
噴火に備え保険を見直せ物損害を伴わない被害に注意 地震による企業の社屋や工場などの被害は、火災保険で地震特約(以下、地震保険)に入っていればカバーされる。しかし、火山の噴火の場合はどうだろう。
2013/01/25
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イギリスが火山噴火から学んだ教訓
海外からのレポートUK Experience of the Impact of Volcanic Eruptions編集部注:「リスク対策.com」本誌2012年11月25日号(Vol.34)掲載の連載を、Web記事として再掲したものです。
2013/01/25
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訓練革命 支援・受入体制も含めた大規模訓練
大成建設株式会社大成建設では、2005年にBCPを策定して以来、BCPの実効性を確認するために毎年、大規模地震を想定した実動訓練を実施している。
2013/01/25
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訓練革命 現場から考える訓練
TOTO株式会社 大手住宅設備機器メーカーのTOTOは、災害リスクだけでなく、品質リスク、風評リスクなど、企業に取り巻く様々なリスクを想定したシミュレーション訓練を継続的に実施している。東日本大震災では、こうした訓練で養った対応力を生かし、早期に安定供給を実現した。
2013/01/25
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訓練革命 ロールプレンイグで判断力を強化
品川区役所 東日本大震災を教訓として、自治体など公的機関でも、災害時の対応力や地域防災力を向上させるために訓練の見直しが行われている。品川区役所では、近年懸念される首都直下地震に備え、昨年11月に、新たにロールプレイング方式の図上シミュレーションを取り入れた職員の意思決定訓練を実施した。
2013/01/25
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「知る」ことが最大のリスク対策
日本人の97%は噴火を経験したことが無い東京大学名誉教授 山梨県環境科学研究所所長 荒牧重雄氏 富士山が直近で噴火する可能性は? 3.11の3日後に、富士山の直下でM6.4の地震があった時には、ドキッとしたが、火山性の地震ではないことが分かった。
2013/01/25
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講演録 齋藤ウィリアム浩幸氏
見落とされているサイバー攻撃への対策 “後付け”のセキュリティは機能しない 株式会社インテカー代表取締役社長 齋藤ウィリアム浩幸氏 官公庁や企業のWebサイト、サーバーなどへのサイバー攻撃が急増している。
2013/01/25