BASE FLOODは洪水基準
第9回:FEMAに学ぶ洪水対策(その2)

ライアン カミムラ
英国の大学院を卒業後、新建新聞社に入社。リスク対策.comの記者、編集者を経て現在某機械メーカーの海外営業部に勤務。主にコロナ前は海外展示会や海外営業担当、コロナ後はオンラインで英語プレゼンに従事。記者時代の経験を生かし、現在も記事、イラスト、翻訳を兼業。
2022/05/19
危機管理で学ぶ英語
ライアン カミムラ
英国の大学院を卒業後、新建新聞社に入社。リスク対策.comの記者、編集者を経て現在某機械メーカーの海外営業部に勤務。主にコロナ前は海外展示会や海外営業担当、コロナ後はオンラインで英語プレゼンに従事。記者時代の経験を生かし、現在も記事、イラスト、翻訳を兼業。
米国連邦緊急事態管理庁(Federal Emergency Management Agency:以降「FEMA」)のホームページでは、危機管理に関する様々な専門用語をglossary(用語集)としてまとめています。その用語集を参考に、前回に引き続き“洪水”に関する言葉について学習していきましょう。
1. Meeting National Flood Insurance Program (NFIP) requirements is the most cost-effective way to reduce the flood risk to new buildings and infrastructure.
出典:https://www.fema.gov/floodplain-management/manage-risk
インフラや新築ビルにとって、洪水リスクを減らす最も費用対効果の高い方法はNFIPの要求事項を満たすことです。
2. Base Flood
A flood having a one percent chance of being equaled or exceeded in any given year. This is the regulatory standard also referred to as the "100-year flood."
The base flood is the national standard used by the National Flood Insurance Program (NFIP) and all Federal agencies for the purposes of requiring the purchase of flood insurance and regulating new development. Base Flood Elevations (BFEs) are typically shown on Flood Insurance Rate Maps (FIRMs).
出典:https://www.fema.gov/about/glossary/b
基準洪水
年1%以上発生する可能性(年超過率)がある洪水のこと。規制基準であり、“100年洪水“とも言われます。基準洪水は、NFIPとすべての連邦機関が使う国の基準であり、洪水保険を購入する際の要求事項や新規開発の規制のために使用されます。基準洪水位は、一般的に洪水保険料率地図によって示されます。
3. Base Flood Elevation
The elevation of surface water resulting from a flood that has a 1% chance of equaling or exceeding that level in any given year.
出典: https://www.fema.gov/about/glossary/b
基準洪水位
年1%以上の発生確率(年超過率1%)の洪水(基準洪水)に達する際の水位のこと。
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