著者別連載一覧
加藤 和孝
生涯現役を目指す技術者OB(通信、電力、建築&設備、非破壊検査、雷対策等 幅広い専門分野)大手通信機メーカーを経て、通信事業者で、通信インフラの企画、建設、運用・保守まで、IT系ファシリティマネジメントを串刺しで対応。ITインフラ設備の企画設計では、自然災害(地震、津波、風水害、噴火等)を考慮しプロジェクトに参画。20代の頃は、世界各地で長期技術駐在し、通信インフラの建設から、運用・保守の技術指導、アフターメンテナンスや修理技術指導対応等を実施。海外の技術指導等の経験を生かし、現役中は、社内の人材育成や社外の協力業者対応で、研修インストラクターを行う。『百聞は一見にしかず』をモットーに、体験を基本とし、『知識を知恵にする』カリキュラムを企画して、人材育成を実施。専門技術のみならず、災害対策(防災・BCP)、労働安全、地球温暖化、省エネや、昨今のSDGs、ESG、カーボン・ニュートラル関連迄、法令や制度面等を含め、多角的な視点での実務ノウハウの情報発信中。各種専門分野を駆使した、講演や、インストラクター対応等も実施。プライベートでは、皆既日蝕、オーロラ、流星を追って、世界各地へ遠征。放送局の天文関連番組への撮影協力実績も豊富。宇宙探査プロジェクト等へも協力実績もあり。最近では、蓄積した、知識・ノウハウ等を駆使して、ドローンによるインフラ点検等への技術協力を行なっている。
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日食現象で太陽光発電が機能しない
日食による、太陽光発電の発電量急減/低下問題は、いつ発生するか予測不能な自然災害等の、マルチハザード対応と異なり、特定の場所に固定すれば、数十年に一度、「予定された日時に必ず発生する」ハザードとリスクである。また、地域的に限定されるような、既存の狭い範囲での自然災害とは異なり「日本全域に影響」する「広域で大規模」な、ハザードとリスクとなる。
2024/08/07
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富士山の降灰で首都圏が機能しない
富士山が直近で噴火した1707年(宝永の噴火)は、その7週間前に推定マグニチュード8.6 - 9クラスと推定される宝永地震が起こったことが知られている。この地震の震源は南海トラフであり、日本最大級のものであったという。もし、南海トラフと富士山の噴火がほぼ同時に起こるようなことになれば、関西・太平洋沿岸は津波と揺れの被害に襲われ、首都圏は降灰により、都市機能を失う日本全滅の最悪のシナリオが起こり得る。本稿では、令和2年4月に公表された、中央防災会議の報告書などをもとに、電力供給関連の発電や送配電のリスクにフォーカスして解説する。
2021/11/30
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災害時に確実に稼働させる7つの予防措置
停電時に、BCPの要である非常用発電設備が稼働しない可能性がある。その原因については前号で述べたが、今回は解決策に迫りたい。過去の体験談であるが、メンテナンス不備の非常用自家発電設備の試運転を行ったところ、経年劣化した燃料が影響したのか、大量の黒煙が排出され、近隣から火災の誤報が通報されたり、近隣の交通に支障を与えた事例がある。
2021/10/17