どう描く社会貢献のかたち
帰宅困難者対策が変わろうとしている。一斉帰宅抑制の原則は維持しつつ、きめ細かな情報提供と移動制御によって、将来的には状況に応じた柔軟な帰宅対応を可能にしていく方向だ。それは同時に、企業の裁量の幅を広げることでもある。
帰宅困難者対策は企業の責務だが、従業員や顧客、株主との権利義務関係も当然無視できない。自社に照らした社会貢献のかたちをそれぞれがどう描くか――。
現状と課題、議論のポイント、法的留意点を専門家のQ&Aで解説するとともに、モデル企業の取り組み事例を紹介する。
※本特集は「月刊BCPリーダーズvol.33(2022年12月号)」の記事からお届けします。
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柔軟な帰宅に向けて判断基準やルールが必須
帰宅困難者対策という社会的要請に応えるのは企業の責務ですが、そこには従業員や顧客、株主との間の民事上の権利義務関係もからむため、取り組みは簡単ではありません。内閣府一時滞在施設の確保に関するWG有識者メンバーでBCPに詳しい丸の内総合法律事務所弁護士の中野明安氏に、企業が法的側面から考えるべきことを解説いただきました。
2022/12/08
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社会損失の最小化には「移動のトリアージ」が不可欠
帰宅困難者対策が変わろうとしています。内閣府の検討委員会が発表した新たな方針では、一斉帰宅抑制の原則は維持しつつ、多様な被災状況に応じたきめ細かな情報提供と移動制御を行っていく方向。帰宅困難者対策の現状と課題、今後の取り組みのポイントについて、東京大学大学院教授で検討委員会の座長を務める廣井悠氏に解説いただきました。
2022/12/04