大規模災害時の通信障害と企業のIT継続の課題
KDDIで発生した通信障害の影響は、携帯電話やデータ通信にとどまらず、産業・生活インフラ全般に波及。医療、物流、金融、エンタメなど幅広い分野に混乱を引き起こした。「デジタル社会」の弱点が浮き彫りになるとともに、情報通信システムがいまや経済・社会機能の根幹をなすことが明確になったといえる。
今回の事象は、通信ネットワークがつながらなくなったときに何が起きるかを一時的に見せつけた。しかし、大規模災害時にはそれが確実に発生する。東京都がこのほどまとめた首都直下地震の新たな被害想定でもそれは明らかだ。初動・復旧の起点となる情報が絶たれてしまう影響は計り知れない。
首都直下地震で起き得る通信ネットワークの被災シナリオから、企業のIT継続の課題を考える(本特集の内容は「月刊BCPリーダーズvol.28」(2022年7月号)の記事を一部改稿してお届けします)。
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大規模災害時に通信はどこまで使えるか?
首都直下地震では、発災直後から通信が混乱。音声通話はもとよりメールやSNSも遅配が発生、その後も基地局電源の枯渇で不通エリアが拡大する可能性があります。通信環境が発達した社会ゆえにその影響も大きいですが、大規模災害時、通信はどこまでカバーされるのか、企業が考えておくべきことは何か。京都大学防災研究所の畑山満則教授に聞きました。
2022/07/07
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インターネットが長期に渡りつながらない世界
KDDIで発生した通信障害は、産業・生活の全般にわたって大きな混乱を引き起こしました。通信システムはいまや経済機能・社会機能の根幹。今回の事象はそれがつながらなくなったときに何が起きるかを見せつけましたが、災害時にはより大規模な障害が発生します。東京都による首都直下地震の被災シナリオから、企業のIT継続の課題を考えます。
2022/07/06